#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

蛍光色にペイントされた多肉植物に感じるモヤモヤ

以前、アメリカではサボテンや花に色が塗られていることについて書きましたが、またホームセンターで変なのを見つけました。

着色スプレーに接着材!サボテンの売り方が酷すぎた

花束に色を塗ったり、サボテンに接着剤で造花をつけて売る国

今回は、蛍光色の多肉植物です。

全体的に、ペイントされています。

英文の多肉フォーラムを見る限り、「Kosmik Kuktus(コズミックカクタス)」は2013年くらいから市場にあるようです。これを見て写真を投稿するような人は、多肉植物ファンですから、評判は最悪なようですが、なぜ今もこんなものが売られているのか……。やっぱり、売れてて利益が出てるからってコトでしょうね。なんだか切ないです。特にホームデポやウォルマートでの目撃情報が多いので、そういう店では多肉を買わないほうがよさそうです。ちゃんと植物を大事に育てているお店から買いたいものです。

また同様の商売は、Kosmik Kuktusに限ったことではなく、フランス、アジアでもペイントされたサボテンや多肉植物の目撃情報があります。

ペイントなんてしなくても、植物の色ツヤはそのままで十分美しいです。またペイントを塗られた植物は、光合成などが妨げられ、長生きすることは難しいと思います。調子の良し悪しを、葉の色で察することもできません。

「虐待」とか「植物の権利」と言うつもりはないのですが…

わたしは肉を食べますし、植物にわく害虫や、家の中に入り込むアリなどは容赦なく捕まえて殺してしまいます。また植物だって、畑に生えてくる雑草は容赦なく引き抜きます。そういう意味で、わたしは「動物の権利」のような「植物の権利*1」がどうこうというつもりはないのです。

でも、個人的には「着色スプレーなどで装飾し、長生きできないであろう状態の植物を大量に作り出し、お金儲けをする」というビジネスには、「カラーヒヨコ」に対してと同様の倫理的疑問を感じてしまいます。

あなたはどう思いますか?

遺伝子組み換えの「光る熱帯魚」

<参考リンク>

*1:アメリカでは「動物の権利」がかなり真面目に主張されているけど、こういう植物の権利とか植物虐待という話を(ベジタリアンに対する皮肉ではなく)真面目に主張している人はいるのか……?フルータリアンとかの主張がそれに近いのかな?

あなたはわたしを絶対に好きになることはないだろう

Maxim [US] February 2015 (単号)

世の中には、諦めなきゃいけないことってのがある。どんなに強く望んでも、どんなに必死で願っても、どうしようもないことがある。

一度口にした言葉は取り消せないし、失った時間は巻き戻せないし、亡くなった人は戻ってこない。

そして、恋愛においても、そんな冷徹な真実と言うものはある。どんなにあなたを思い慕っても、あなたはわたしのことを同じように見ることはない。絶対に。

それは「人はいつか死ぬ」ってことと、同じくらい、真実。めちゃくちゃ受け入れ難くて、忘れたふりしたいのも同じ。でも諦めて飲み込まなきゃいけない。

不機嫌になっても無駄だし、あの手この手で操ろうとしても、無理。何をやっても人の気持ちを変えることなんてできない。好かれるために、唯一できるとしたら、「友達戦略」くらい。

でも、それ、一番うまくいっても、友達になれるだけ。空しいよね。別に友達になりたい訳じゃないんだもん。気持ち悪いじゃん。下心付きの「友達」なんてさ。そーゆーの、ビンビン伝わってるよ?そんなの、本当は友達じゃないよ。

人を好きになるとワクワクしたり、それなりに楽しい時もあるけど、こーゆー無力感と自信の無さと絶望にさいなまされるから嫌なんだよね。

米:「独立宣言」で怒り出す、恥ずかしい「愛国者」たち

USA

7月4日はアメリカの独立記念日でした。

アメリカに引っ越してきた直後は「深く考えずアメリカばんざーい!」と無邪気に祝福していたわたし。しかし、「独立記念日」の歴史を知るにつれ「そうだったのかッ!」ってショックを受けたことがあります。

「白人男性」のための独立記念日

前回、[オレゴン州が設立した当時のレイシストな状](http://www.atashimo.com/entry/oregon)況などを紹介しましたが、実は、このようなメンタリティーはなにも、オレゴン州に限ったことではありませんでした。

オシャレな インテリアに レプリカ風 アメリカ独立宣言 ポスター 52×42cm

トーマス・ジェファーソンが起草し、1776年に、5人の委員が署名したアメリカの独立宣言は「全ての人間は平等に造られている」と唱え、不可侵・不可譲の自然権として「生命、自由、幸福の追求」の権利が謳われています。しかし、実はこの理想は「白人男性」のみを対象としたものでした。黒人や女性は「平等」の枠外から外されていました。だって、彼らはmen(人間)じゃないし!ってことです!これは知った時、結構衝撃でした。

トーマス・ジェファーソンを初めとする多くの政治家は、奴隷を所有していましたし、奴隷制は1865年まで続きました。また、アメリカで女性に参政権が認められたのは1920年のことでした。

もちろん、だからといって、この「独立宣言」の内容の大切さが損なわれているわけではありません。公民権運動も、女性参政権運動も、皆、この独立宣言で謳われた「平等原則」をテコにして主張され、その対象を押し広げてきたわけですからね。

そういう意味ではやっぱり、独立宣言は今もアメリカの基盤となる考えを示した偉大な文書なのです。

独立宣言を聞いて「プロパガンダ」だと怒り出す人

そんな「独立宣言」ですが、今年は面白い事件がありました。アメリカにはNPRという公共放送がありまして、過去29年間、独立記念日に、独立宣言を読み上げて放送してるんですよね。そして、今年はそれをツイッター上でもやったわけです。ツイッターは、一度に140文字しかかけないので、NPRのアカウントは延々と少しずつ独立宣言をツイートしていったんですね。

ツイッター上は、これが「独立宣言」だと気づかず、これをトランプ大統領への批判と捉えた人もいるらしく、さまざまな反応が集まりました。

「NPRのアカウントが乗っ取られた」

「NPRが革命を呼びかけている」

「フェイクニュースだ」

「プロパガンダだ」

「他所でやれ」

「NPRが政治的な立場を明らかにするのはよくないのでは」

「やれやれ」

いやいや、あなたたち、自分の国の独立宣言もわかんないの?Make America Great Againって歴史も知らずに言ってるの?やっぱりトランプ支持者って

上のようなツイートをしてしまった恥ずかしい人々の多くは、後にこれが「独立宣言」だと気づき、自分のツイートやアカウントを削除しています。なかには「間違えたよ!でも平均的なアメリカ人は、あれが独立宣言だなんて気づかないよな?」と間違いを認めているアカウントもありました。

皮肉なもので、外国人がアメリカ市民権を取る時って、簡単なテストがあるのですが、これに独立宣言についての問題がでるので、外国人は結構独立宣言の内容とかについて勉強してるんですよ。「平均的なアメリカ人」の知的レベルはわかりませんが、もしかしたら、外国籍から市民権を取った人の方が、独立宣言やアメリカの成り立ちについて詳しい可能性ありますね。笑。

No, NPR is not trying to start a revolution - CNN.com

Some Trump supporters thought NPR tweeted ‘propaganda.’ It was the Declaration of Independence. - The Washington Post

でも、日本でも、仮に憲法の条文が読み上げられている時、「あっ憲法だ」って気づけない人って、結構いるのかもしれません。わたしも途中の条文言われてもわかんない気がしてきた。

↑芦部憲法がKindleで読める時代っ!

ま、独立記念日は花火とバーベキューだよね?

といっても多くのアメリカ人にとって、独立記念日は「花火を見て、肉を焼く日」です。

BBQ 2011

わたしも、友達の家で花火を見ましたよー。楽しかったのですが、日本の花火が懐かしくなりました。単にわたしの好みかもしれませんが……日本とアメリカの花火は全然比べ物になりません。「お寿司」以上に差がある気がします。これから花火大会の季節。ぜひ楽しんでくださいね。

www.atashimo.com

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「カリフォルニアに帰れ!」今、オレゴンに何がおこっているのか?そして知られざるオレゴン州の成り立ち

近年のオレゴン州(というかポートランド)ブームで、多くのカリフォルニア人が、オレゴン州に引っ越しています。その結果、オレゴン州の不動産価格は高騰し、反発した地元住民たちが、移住者に対して「カリフォルニアに帰れ」というメッセージを投げつけるような自体が生まれているそうです。

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ナイル・ホーランの来日を機に考える「ワン・ダイレクションとトランプ大統領」

Slow Hands

現在、元ワン・ダイレクション(1D)のナイル・ホーランが、ソロ・アーティストとして初めて来日しているそうなので、ナイル・ホーランと、ドナルド・トランプの関係について調べてみました。

ナイルは、2016年の誕生日には、ドナルド・トランプをかたどったピニャータ(メキシコなどで使われる紙製のくす玉人形。なかにお菓子がつまっており、目隠しをして棒で叩いて割る)を叩いて楽しんでいたそうです*1

また、また、ナイルだけでなく、現在活動停止中のワン・ダイレクション(1D)がまだグループとして活躍していた時に、トランプ大統領とあった「ごたごた」については、リアム・ペインが今年になって、雑誌『Rollacoaster 』のインタビューで明らかにしています。

ワン・ダイレクション(1D)のメンバーがホテルに宿泊して眠っていたところ、トランプ大統領からマネージャーに電話がかかってきて、「娘をワン・ダイレクションに会わせろ」と要求。マネージャーが「メンバーは既に眠っている」として要求を断ると、ホテルから追い出されてしまったとのこと……*2!これは、ことで明らかになったものですが、この事件があった当時は、トランプはまだ大統領ではありませんでしたが、この傍若無人ぶり!ある意味すごいですね。

ワン・ダイレクション自体は、イギリス出身のアイドルグループですが、トランプ大統領は、アメリカ国外でもかなりの嫌われ者で、個人的には、大統領選挙後、ヨーロッパ在住の友達から「ご愁傷様」なんていうメッセージが飛んできたこともありましたが、(元)ワン・ダイレクションのメンバーたちは、トランプ大統領に対してどんな気持ちを抱いているのでしょうね?