#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

たったひとりを愛し続けることが可能かどうか。それは神の存在をめぐる論争に似ている。

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友達から久々に連絡があった。話があるというので何かと思ったら、「彼女と別れようと思う」

ええええ。

同棲してラブラブだったのになぜ?と深く話を聞いていくと、どうやら必ずしも今の彼女と何か決定的な理由が別れたい訳ではなく、「情熱がなくなった」のが原因。

つまり、他人とセックスしたり、デートしたり、いちゃいちゃするのを許してもらえるなら、今の彼女とでもつきあっていけるというのだ。こういうのは、異性カップルでも同棲カップルでも、ある程度つきあいの長いカップルにはつきものの悩みだと思う。

こんな時、選択肢は大きく分けていくつかある。このうちの複数が同時に採用される時もある。

・「子供がいるから……」「家のローンがあるから……」「世間体が……」などと自分に言い聞かせ、気持ちを押し殺して、関係に留まる。仕事に熱中する場合もある。

・アイドル・職場の子・メール友達・趣味仲間・キャバ嬢・セックスワーカーなど、疑似恋愛という「情熱的な関係」を楽しめる相手をサイドに持ち、彼女との関係はそのまま継続する。

・ガチで浮気に走る。ここで浮気というのは、それが割り切りである場合も、「本気」になって、別れる場合も含む。「浮気」というのは気持ちの真剣さの話ではなくて、つきあっている相手に隠したり嘘をついたりして、彼女以外の人と関係を持つことを指す。

・一緒にビジネスをやったり、共同でプロジェクトをすることで共通の目標を持ち、情熱を保とうとする。

・彼女と話し合った上で、何かしらの「オープンな関係」を築くようにする。

オープンな関係については、私も一時期真剣に考えていて、何度かブログに書いたことがある。

今、私がつきあっている彼女は、オープンな関係は嫌だという前提の上でコミットしているため、クローズな関係だ。しかし、私は「オープンな関係」の可能性がどこまで行けるのかにはとても興味がある。

ずっと一人に対してのみ貫き通せる愛が存在するのか、というのは、ある意味「神様」みたいなものだと思っている。私たちはそれについて議論ばかりしているが、結局のところ、それは「信念」の問題であり、その信念に則って、自分の行動を律することができるか?そういう選択を自分がするか?という意味において。

こういう時話が聞けるカップルがいると良いのだが、残念なことに、自分の周りで、オープンな関係でずっと長く続けているカップルはあまりいない。周りでオープンな関係を試したカップルは結構いるし、私がポリアモリーについて盛んにつぶやいていた時に、ネット上で話を聞かせてくれた人もいた。しかし、彼らの多くは関係を模索し始めた時期にオープンな関係を試すというものが多く、固定して長く続いている例はあまり知らない。相手も女だとそれは難しいのかもしれない男とかバイセクシャルの人が混じっていると意外と長続きしている話を聞くので、もしかしたら、関係者全員女同士だとオープンにつきあうのが難しいとか、そーゆーのがあるのかもしれない。

ポリアモリーの会に行っても、レズビアンカップルでオープンな関係な人はとても少なかった。ウェストハリウッドでも、いても、大抵、片方はそれを嫌がっていたり、または、他に好きな人ができてきっぱりと別れることが多い。

しかしだからといって「オープンな関係は機能しない」とは言えない。関係性においては「長く続く」が成功とは限らないからだ。その時二人が求めていることが、可能になるなら、どんな関係性でも、それはその時の二人にとっては「正解」なのだ。

私の友達がどんな選択肢をとるにしても、彼女にとってそれが最善の道ならば、私はそれを応援するつもりだ。