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#あたシモ

虹の向こう側

さようなら、デヴィッド・ボウイ。ゲイ→バイ→ノンケ?変遷し続けた彼のセクシャリティにまつわる発言の真実とは

David Bowie

デヴィッド・ボウイ(David Bowie)ががんのため、69歳で亡くなりました。

周りも、メディアも大騒ぎをしています。わたしは、恥ずかしながら、デヴィッド・ボウイのことをあまりよく知らず、なんとなく「ゲイのアーティスト?」と思っていたのですが、今回、調べてみたらかなり彼のセクシャリティを巡る変遷が面白かったです!

セクシャリティの変遷

まず、1972年には「ゲイ」だと言っていたデヴィッド・ボウイ。

「僕はゲイです。いままでもずっと。僕がデーヴィッド・ジョーンズである時にも」雑誌『メロディーメイカー』にこのように語っています。彼はこの時結婚していたので、現実的にはこの発言はバイセクシャルをほのめかしたものとされましたが、1976年には、完全に「バイセクシャル」となりました。

「本当だよ。僕はバイセクシャルなんだ。その事実をうまく利用したことは否めない。それは今までに起こったなかで一番最高のことだったよ。楽しいことでもあるし」と雑誌『プレイボーイ』に語っています。

しかし、1983年には雑誌『ローリングストーン』は「デイヴィッド・ボウイはノンケだった!」という記事をすっぱ抜きます。

「一番の間違いは、メロディーメイカーのライターに、自分はバイセクシャルだと言ってしまったことだった。神様、僕はあまりに若かった。実験していたんだよ」

多くのクィアのファンは、このボウイの発言を「裏切り」だと感じましたが、1993年『ローリング・ストーン』で彼は改めて次のように語っています。

「僕はいつもクローゼットの異性愛者だったと思う。僕は自分がバイセクシャルだと感じたことはない。僕はいつも自分が行動を起こしていて、男性と何かをためそうとする時に。僕はイギーというキャラを本当の血と肉と筋肉の伴ったものにしたかったし、そのためにジギーを見つけて自分が彼になることが必要だったのだ。皮肉なのは、僕はゲイではなかったということだ。肉体的にそうではなかった。楽しめるものではなかった。自分で自分を試すようなものだった。全然心地よくはなかった。しかしやらなければいけなかったのだ」

しかし、2002年に、今でもバイセクシャルだと宣言したことを後悔してるかと聞かれた彼はこう答えています。

「面白いね……(沈黙)……。ヨーロッパでは、それが間違いだったとは思わない。でも、アメリカではもっと難しかった。僕は人々に自分がバイセクシャルだと知られてもよかった。だれも、誰か一部の人々のことを代表したり、看板を掲げるようなことには興味がなかった。僕は自分が何になりたいか知っていた、つまり、ソングライターであり、パフォーマーだ。そして、『バイセクシャル』というのは、あまりに長い間僕についての見出しでありすぎた。アメリカはとても清教徒的な厳格な場所で、そのことが、僕のやりたかったことのために邪魔だったんだ」

何が本当で何が本当じゃないのかよくわかりませんが、どの言葉にも一抹の真実が含まれているかのように思えました。実験していたというのも、彼が女性との方がより心地よいと感じたのも、そしてアメリカでの方が「クィア」で居づらいというのも、きっと全て本当のことだったのです。

そして彼のセクシャリティが何であれ、彼は一つのラベルを貼れるような存在ではなかったし、彼がゲイであろうとなかろうと、彼がゲイカルチャーの一部であったことは否定できません。

どうか、安らかに眠ってください。

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