#あたシモ

虹の向こう側

カリフォルニア乱射事件の被害者の一人はゲイだった。残された彼氏の願いとは…

先週カリフォルニアで起こった乱射事件(現在、ISISと関係のあるテロ攻撃だったとして捜査が続けられています)で命を奪われた14人の一人、ラリー・ダニエル・カウフマンさん(42)はゲイでした。先日彼の葬儀が行われました。

ダニエルさんはインランド地区センター内のコーヒーショップで働いており、Syed FarookとTashfeen Malikによる乱射が始まった時、ダニエルさんは、廊下の真ん中にいました。いつも自分のことよりも、周りの人のことを気にしていた彼は、「皆、外に出るんだ!行け!今す ぐ外に出ろ!急げ!」と叫び、人々を銃撃から守りながら誘導しました。彼自身は撃たれて亡くなったのですが、少なくとも4人の人々が彼によって命を救われたということです。

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3年来のパートナーであるライアン・レイズさんによれば、ダニエルさんはいつもにこにこしていて、人を笑わせるのが大好き。写真からもひょうきんな性格が伝わってくるようです。

乱射事件があったことを知ったライアンさんは、ダニエルさんに「すぐに電話して!」と携帯メールを送ります。しかし返事はありませんでした。そのあと22時間、ライアンさんは、パートナーの運命がどうなるのかわからない不安な時間を過ごしました。負傷者たちが収容されているいくつもの病院を巡りましたが、ダニエルさんを見つけることはできませんでした。ダニエルさんは、被害者としてまだ現場に横たわったままだったのです。ゲイ・プライドを意味するレインボーのピアスを最後までしていたそうです。

ライアンさんは、葬儀の場でメッセージを発表しました。

「ダニエルとわたし自身のために発表します。この攻撃は、人々がイスラム教徒に対して異なった扱いをすることを奨励するべきではないと思います。この悲劇は過 激派によって引き起こされたものです。わたしたちはウエストボロ・バプティスト教会*1の行動を、全てのキリスト教徒のせいにはしないように、なぜ、イスラム教徒に対しては、彼らのバージョンである「ウェストボロ・バプティスト協会」の行動を責めてしまうのでしょ うか?理屈が通りませんね。

少数のこじれた考えや、行動によって、多数派を判断してはいけません

イスラム教徒は、他の人々と同様に、愛情深い人々です。アメリカ人がこの考えを捨ててしまうことは、ダニエルをうんざりさせていましたし、わたしのことをうんざりさせつづけています。

イスラム教徒は、過激派の存在を見つけて、他の皆と同じように、必死になっています。力を合わて、愛と理解を通じて、これらの犯行を犯した者たちを倒すことができます。

わたしの心は、このような過激派の一部ではない、イスラム教徒の人々のともにあります。これらの過激派やテロリストたちが、すべてのイスラム教徒を代表しないということがわからない人々がいることを悲しく思います。

どうか、わたしはあなたを責めないでいること、あなたを、人類における兄弟姉妹であるように愛していることを知ってください。ダニエルもきっとそうしたと思います」 乱射事件やテロ攻撃があると、いつも犯人にばかり注目が行くのですが、被害者となったひとりひとりにも、人生があり、家族があり、友達があり、恋人がいたのです。そういうことを忘れたくないなと思います。わたしも「14人死亡」と聞いた時は「ふうん」と思ったのですが、今回ダニエルさんのニュースを目にして、ライアンさんたちが嘆き悲しむ姿や、ダニエルさんの笑顔などを見て初めて「人が死んだんだ」っていうことの重みを改めて感じました*2

ライアンさんのメッセージも、憎しみに駆り立てられることを牽制するもので、とても素敵でした。

ダニエルさん、Rest in peace. どうぞ安らかにお眠りください。

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