#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

米・6人の大統領候補が「LGBT差別を合法にする法律」を成立させることを約束!

テッド・クルーズ(Ted Cruz)、マルコ・ルビオ(Marco Rubio)、ベン・カーソン(Ben Carson)、カーリー・フィオリーナ(Carly Fiorina)、リック・サントラム(Rick Santorum)、 マイク・ハッカビー(Mike Huckabee)の6人の共和党の大統領候補者は、大統領になったら、First Amendment Defense Act (FADA)と呼ばれる、LGBT差別を合法にできるようにする法律を作ることを、優先順位として就任後100日以内に努力するという誓約書に署名したことがわかりました(参考記事)。また、ジェブ・ブッシュ(Jeb Bush)、リンジー・グラハム(Lindsey Graham)、ランド・ポール(Rand Paul)、ドナルド・トランプDonald Trump)もこの誓約書に署名こそしていないものの、FADAを支持すると公表しています。

FADAは2015年の最高裁裁判に対抗して提案された比較的新しい法案で、「結婚は男女間のものである」と信じる個人やビジネスに対して「免許」を発行し、この免許を得た個人やビジネスによる差別的な行為には連邦政府が介入することができなくなります。また、公務員もこの免許を持っていればLGBTに対して職務を行わなくなくてよくなるということなので、この夏婚姻証明書の給付を拒否して問題になったキム・デービスのような行為が堂々と出来てしまう可能性があります。

全米で同性婚に反対していた「家族を守る」系の団体*1は、こぞって賛成の意思を表明しています。

アメリカ自由人権協会(ACLU)はFADAは「税金による差別というパンドラの箱を開けることになるだろう。(Open A Pandora's Box Of Taxpayer Funded Discrimination)」と、警戒心を強め、反対をしています。

FADAのキモは、堂々とLGBT差別をできるようにするというものなのですが、建前は「表現や宗教の自由を守る法」という名前になっています。最近ISISをめぐり、イスラム原理主義とのつきあい方が課題となっていますが、アメリカ国内にいるキリスト教の保守的な原理派も、なかなか難しい。下手をすると過激化したりして……?「内心」を変えたいわけじゃなくて、単に「平等な取り扱い」をしてくれればいいだけなんだけど、どうしてそんなに嫌なんだろう。なんていうか、平等を求める戦いって全然終わらないよね!

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↑うんざりしかけたけど、キリスト教すべてがそんな風なのではなくて、近年は、ほとんどのキリスト教団体で同性愛への受容度が高まっているという研究もあり。希望を捨ててはいけませんね。

yuichikawa.hatenablog.com

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*1:Family Research Council、The American Family Association、Liberty Counsel、National Organization For Marriageなど