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#あたシモ

虹の向こう側

コーク兄弟とヒラリー・クリントン

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Photo by Gage Skidmore CC BY-SA 3.0

今、アメリカの大統領選挙の黒幕として名前がよく出るのが「コーク兄弟」です。コーク兄弟は、非上場企業としては米国内で二番目に大規模な企業「コーク産業」のオーナーとして知られます。

コーク産業の基盤は、彼らの父親であるフレッド・C・コークによって築かれました。化学エンジニアだったフレッドは原油をガソリンに生成するための新しい方法を開発して富を築きあげました。四人の息子がいますが、80年代と90年代にかけて遺産において揉め事を起こし、今では主にチャールズとデイビッドの二人の息子が経営に残り、「コーク兄弟」として影響力を保っています。

コーク兄弟は、「小さい政府」を是とするリバタリアンです。環境保護などの規制強化に反対し、企業による自由な経済活動を求めるコーク兄弟はこれまで一環して共和党候補を支持してきました。しかし、今回の大統領選挙で、コーク兄弟の一人、チャールズ・コークが初めてクリントンを支持する可能性を示唆しています。あくまで「可能性がある(It’s possible.)」としただけで、正式に支持したわけではありませんが、これは大きな話題となりました。

コーク兄弟にとって、共和党の有力候補であるドナルド・トランプやテッド・クルーズは、イスラム教徒の入国禁止や彼らの居住地の警戒を強化などあまりに差別的な政策が批判を浴びており、これらを撤回しない限り、支持はできないということのようです。

これは、今回の選挙で、共和党の候補が「ろくでもない」かを改めて示していると同時に、「事実上は共和党の候補」などと揶揄されてきたクリントンにとっては「あのコーク兄弟からすら支持されるなんて」とリベラルからの支持を一層失うきっかけになるのではないかと言われています。

ヒラリー自身はこのコーク兄弟のインタビューの翌日に「気候学を否定し、人々が投票することを難しくしようとしているような人々からの支持には興味がない」とツイートし、コーク兄弟に対して冷淡な態度を示しています。

原油やガソリンという化石燃料に関連した産業で巨富を築いたコーク兄弟にとって、「温暖化」は認めることができない大きなものなのです。ヒラリーは、過去にも、「気候温暖化を認めず、CO2排出規制などの環境保護規制に消極的な共和党の議員はコーク兄弟の言うことを聞いているだけだ」と批判をしてきました(参考記事)。