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#あたシモ

虹の向こう側

いちご畑の卒業ガウン -- 一族のなかで初めて大学を卒業したUCLAの卒業生

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お父さん、お母さん、わたしたちはやりました!22年間イチゴを詰み続け、毎日毎日太陽の下でイチゴの世話をし続けて…今日はようやく収穫の日です。わたしはあなたたちが、こんなに頑張って育てたイチゴです。今日、わたしは、あなたたてが育てたもののなかでもっとも甘く素晴らしいものになる準備ができています。この学位は、国境を超え、たくましく生きる移民家族へのものです。ママ、パパ、この学位はわたしたちのもの。イチゴたちは、もうあなたたちが自分のものだとは言えません。

http://mariposa-reina.tumblr.com/post/121732296250/mami-papi-we-did-it-after-22-long-years-of

ちょっと詩的な表現の添えられたこのタンブラーポストは、アメリカで卒業シーズンだった6月に投稿され、それ以来、多くのシェアを集めています。ラテン系女優のソフィア・ヴェルガラは、このポストを自らのウェブサイトでシェアしました。

イチゴ農園で働くメキシコ人と大学卒業のガウンというのは、「意外な組み合わせ」ではありますが、一見「なんでこの写真がこんなにシェアされるの?」と思うものかもしれません。

アメリカでは、メキシコ系移民は、農場での労働や、レストランなどで炊事洗濯掃除などの肉体労働をする、不法移民というイメージが大きいです。貧困層が多く、犯罪や治安悪化などと結び付けられて語られる存在でもあります。最近では大統領候補者であるドナルド・トランプもメキシコ移民について差別的な発言をして批判されました。

しかし、その裏には、娘の成功を信じ、身を粉にして働き続けた両親と、家族の誰も大学に行ったことがない環境で努力を続け、学位を勝ち取った彼女の感動的なストーリーが隠されていたのです。

貧困のサイクルに苦しむ人々(特に女性)にとっては、そこから抜け出す手段として「高等教育」がとても重要。

移民一世が、アメリカでは母国でほどよい仕事につけず、肉体労働をして、二世、三世に高い教育を受けさせる……というパターンは、日系を含む移民によく見られるパターンです。

わたしは、一応「移民」とはいえ、そもそもメキシコ系移民ではないし、「アメリカで一旗揚げるぞ」的なメンタリティーできた移民ではありません。大学教育まで全て日本で終えてからきているし、下手したら、いつでも日本に帰ることだってできるし……*1。マイノリティーではあるけれど、それに伴う経済的ハンディをそもそもそこまで背負ってはいないので、こういうストーリーを「私たち移民の誇りであり勝利!」っていう風に自分の物語として捉えることはできない。それをするのは、おこがましい気もするしね。

でも、このいちご畑の写真を観た時に、ぐっとこみ上げるものを感じたのは事実でした。どんな環境においても、努力して、夢を成し遂げている人のことを見ると、めちゃくちゃインスパイアされます!

わたしはものすごく恵まれた人生を送っている。その「運」に甘えて、努力を怠っていないかな?与えられた運命のなかで、ベストをつくすために、頑張れているかな?……今年はいろいろあって、しばらく「のんびりモード」で来たけれど、そろそろ「頑張るモード」にギアを入れようかなと思っています。

1967-1970 (Blue Album)

1967-1970 (Blue Album)

yuichikawa.hatenablog.com

*1:アメリカにいる移民と、在米日本人の一番の違いはこのメンタリティーだと思う。在米日本人は、たとえグリーンカード(移民ビザ)を持っていても、帰化する人は少ないし、「いつかは日本に帰る」可能性をずっと持っている人が多いように思う