#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

今更ながら米国の確定申告。確定申告をするたびに「仕事頑張ろう」と思える

All People Are Tax People (TurboTax 2020 Super Bowl)

在宅で時間があるくせに、ずっとダラダラと先延ばしにしていたのですが、本日ようやく確定申告を終わらせました。普段は4月15日が締め切りなのですが、今年はコロナウィルス騒動で、締切が延長されており、怠惰なわたしは、それに合わせて今まで放置してたのですね。別に巨額の払戻金があるわけでもないし……しかし、さすがに6月も中旬に差し掛かってきたので、そろそろやらなきゃね、ということで行いました。

確定申告は、去年1年間分の収入や経費などの見返しになり、過去一年間、どんな仕事をしてきたか?また結婚や引っ越し、家を買うなど、人生の大きな節目も振り返ることができます。かつてはCPAを使っていたこともありますが、ここ9年ほどはずっとTurboTaxというソフトウェアと使って行っています。そもそもは、無料ということで使い始めたのですが、色々オプションを付けていくと200ドル超えという、公認会計士並のお値段に……。でも、intuit社の会計サービスQuickBooksのサブスクがついてくるので「よし」とします。日本だと、 freee(フリー)とかが有名なんですかね?

仕事やお金についてはいろいろな考え方があると思います。わたしは、精神的自立のためには経済的自立が必要不可欠と信じています。しかし、結局社会的属性によって「経済的自立」が困難な層が存在すること、そして、その経済格差が、様々な差別の固定化につながっていることを大きな問題だと認識しています。。現在全米を揺るがしている「Black Lives Matter」運動もそうですし。女性の賃金格差もそうでしょう。このように大きな社会問題は、一朝一夕に解決することは難しいですし、誰かがちょっと考えて思いつくような「解決策」によって解決することはありません。差別問題に取り組んでいる人は当然これをご存知でしょうし、痛感して歯がゆい時もあるでしょう。

ただ、そういう社会全体を見る時の視点と、個人の人生をどう生き抜くかの戦略の話は別だと思っていて、わたしはわりかし自分の人生においては「努力は報われる」と信じようと思って生きています。実際には、この社会においてわたしという存在は、女性であることや、ゲイであることや、英語が下手くそなことや、顔が面白いこと、その他様々な理由で実際の実力や能力よりも割り引いて評価されていることでしょう。それはそれで大きな問題と考えて取り組んでいますが、だからこそ、自分自身は、より努力して、より成果を出さなければいけない……そんな思いがあるんですよね。

そして確定申告の時につきつけられる「いくら稼いだ」という数字は、自分が去年一年間生きて、努力して、この資本主義社会で「お前の仕事に価値がある」と認められたことの証明です。収入が高ければ幸せというわけでは決してありませんが、面倒な確定申告も、「よし!今年も頑張るぞ!」と思わせてくれる、貴重なきっかけなのです。

あとは、「節税」についても考えさせられますね。収入を増やすのもよいんだけど、「節税」も、手元に残るお金を増やすという意味では同じなので。米国では、様々な税制上の優遇があり、それを利用することでかなり巨額のタックスクレジットがあります。これは、単純に知識の有無で変わってくるので、色々と情報収集が必要となります。

自分に降りかかる危険を自分でコントロールできないというフラストレーション

コロナウィルスで露呈したのが、政治家や経営者の本音や哲学だ。

営業自粛や休業などは、ビジネスの根幹に関わるところなので「補償がない限り踏み切れない」という気持ちは痛いほどわかる。

しかし、顧客やスタッフの安全性にどの程度気を使っているのか?また在宅勤務でも問題なく機能する部署を無駄に「顔見せのため」という名目で出社させていないか?など。ここらへんが雑なまま「早く元に戻さなければ」というのは意味がわからない。

大手企業のように余裕がないスモールビジネスであればあるほど、ITリテラシーも低いだろうし、早く「通常営業」に戻したい気持ちは理解するが、正直行政による制限が緩んだところで、ウィルスの危険がなくなるわけではない。医療費の高い国で、高齢者や喘息持ちの家族もいるような場合、必要以上にリスクをアサインさせられることのストレスは半端ないものがある。

自分の身に降りかかる危険を自分でコントロールできないことは辛い。しかも、それが「別にZOOMでいいじゃん」レベルのことをわざわざ「顔見せて」やることとかというのも非常に辛い。意味がわかって、自分の意思で引き受けるリスクならよいが、意味がわからないまま、他人からコマのように動かされて、アサインされるリスクは辛い。おそらく「リスク」が怖い、というよりも、自分のことを自分で決められないこと自体が辛くてストレスなのだ。

あと、結局このようなことはこれまでも繰り返されてきたんだと思う。無料のカフェもあって、ずっと在宅勤務を認めてくれるような、イケてる大企業で働ける人と、在宅で成果を出していても、結局「はい、ロックダウン終了」といって出社が強制させられる中小企業。いや、サイズじゃなくて社風の問題なのかな。「来週から出社」と意思決定しながらも、自分は出社しないですむオーナーと、オーナーを稼がせるために毎日、時間を売り、身を粉にして働き続けるスタッフ。どちらにしろ、この世には身分制度はずっとあった。正社員、ホワイトカラー、学歴……。それを今までさほど感じずに生きてこれたというのは、恵まれていた、ということなんだろう。

※一般論です。

ステイホーム生活

Home office, updated!

コロナウイルスの影響で生活が大きく変わった数カ月間でした。

  • 各種イベントの中止
  • 自粛要請によるビジネスの閉鎖
  • 在宅勤務へのシフト
  • 運動不足
  • 人と会わないことによるコミュニケーションの変化
  • 通販の利用の増加
  • 政府や企業の哲学や効率性が露呈

などなど、多くの変化が怒涛のようにおきています。わたしも今現在外出禁止令が出てから1ヶ月半ほどが経っていますが、生活も考え方も大きく変わりました。

このブログも去年末から「映画を沢山観るブログ」として生まれ変わり、劇場で観ることにこだわっていたのに、あっという間に劇場は閉鎖されてしまいました。配信作品や書籍レビューをすればいいのかもしれませんが、どうもやる気がでません。あ、今日ネトフリでアジア系Xクィア女子の初恋映画『The half of it』を観たので、それについては今後書こうと思っています。あと、最近ハマってるのは『Ozark』ですね。しかし、ムーラン、ブラック・ウィドウ、F9、ワンダーウーマン…と劇場で観たかった映画が沢山あったので本当に悲しいです。

ステイホームになって変わったことは…。

コーヒーを飲む量が減った。これまで一日4〜5杯飲んでいた。というか、冷めたりするとすぐ熱いのを淹れにいってたし、気分転換のためにキッチンに行くことが多かった。今はせいぜい1〜2杯しかし淹れ方や豆にはこだわるようになり、器具なども揃えだしている。

お茶を飲む量が増えた。コーヒーの代わり…というわけじゃないのですが、お茶のバラエティを欲するようになりました。緑茶、玄米茶、ほうじ茶、ハーブティ、紅茶…色々取り揃えてございます。この世界もハマると奥が深そうだ!

ポッドキャストを聴かなくなった。通勤がなくなったから …というのもあるが、これまでポッドキャストなどをよく聞いていたのは、オフィスがうるさくて集中できないので周りの雑音をシャットダウンするため…というのが大きかった。今はBGMもあまりつけないで作業をしている。あ、あと自宅のキーボードがメカニカルキーボードなので、その音を楽しんでいるというのもある。ニュースにうとくなったので、それは困りもの。

運動量が減った。まあこれは皆ですよね!散歩したり、YouTubeでエクササイズ動画などを見つけて体を動かすようにしてますが、それにしても体がなまるなまる!ストレッチすると体がバキバキ言うほどです。

昔の友達とつながった。高校、大学の時の友達はもちろん、最近会っていなかった子とも「どうしてる〜?」みたいな感じでコロナをネタにして連絡を取り合えるように。わたしは友達が大好きなので、それは嬉しい。

また、最近では自宅でできるスキルアップのために、英語やプログラミングの学習に力をいれています。

ここらへんは、ツイッターでこまめに発信しているので、ぜひどうぞ!

つまらなすぎた『斬、』

斬、 [Blu-ray]

久しぶりに実写の邦画『斬、(英題:Killing)』を観ましたが……つまらなさすぎてびっくり。たった一作で邦画全体を語ってはいけないけど、こんなのが高評価って、大丈夫でしょうか?

ろくなストーリーがない脚本もそうだし、役者の演技も大根過ぎて苦痛。時代劇なのに、キャラクター達の言葉遣いなどが現代的なのも違和感。

本作は江戸末期、江戸に駆けつけて戦おうとする浪人たちの姿を描いています。しかし実際には話は全て彼らが江戸に向かう前の小さな農村と山の中だけで撮影されており、低予算感を出しています。画面は暗いし、カメラをめちゃくちゃ揺らして撮影していますが、血湧き肉躍るような時代の変わり目の躍動感などは一切感じられません。

一応、武術に長けた侍なのに、長く続いた太平のために人を切ったことがない(というかむしろ人を殺せない)というモリノシンとの葛藤と、そんな彼に人を斬れ!と迫る武士サワモリのやりとり、またモリノシンと居候している農家の娘のゆうの間の恋、があえていうなら「プロット」ですが、エンタメ作品としてあまりに微妙すぎて、全然楽しめませんでした。

エンタメではない!アートなのだ!というならいいですけど、アートの割には絵的にも美しさはないし、演技も「棒読み」「怒鳴る」「泣く」です。セリフではなく、表情は仕草で内面を伝えようとしているのかもしれませんが、無駄な間が多く挿入され、もう、何から何まで自己満足の塊のように感じてしまいました。

  • 監督:塚本晋也
  • 出演:池松壮亮、蒼井優、中村達也、前田隆成、塚本晋也

家族愛を描く『2分の1の魔法』笑って泣ける良作だが「新しさ」はなかった(後半ネタバレありレビュー)

ディズニームービーブック 2分の1の魔法 (ディズニーストーリーブック)

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