#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

最近読んだ女性作家の本

最近読んだ本。

林真理子はエッセイも好きだが、小説もうまい。これは自伝的小説ということで興味深く読んだ。「あ、見城徹だな」とか「この砂漠の男のことは、エッセイでも書いてたなー」とかファン的にはいろいろ深読みできるのも楽しい。実は林真理子の歴史物はほとんど読んでいないのだが、今後読んでいきたい。

あとはこれ。

沈黙の画布 (新潮文庫)

沈黙の画布 (新潮文庫)

死神 (文春文庫)

死神 (文春文庫)

篠田節子もまた好きな作家の一人だ。別に女性作家ばかりが好きなわけではないが、最近では女性作家ばかり読んでいる。

篠田節子の魅力は、地に足のついたというか、地味な人々の魅力をうまく描き出すところだろう。林真理子が都会の華やかさや業界の浅はかさをリアルに描くのに対し、篠田節子は、地方都市で地味に生きる男女の機微を描くのがうまい。といっても彼女の作品には当たり外れが多いと感じている。

とある郷土画家の再評価をめぐるミステリー調の『沈黙の画布』は、松本清張の『天才画の女』を思い出させた。新聞連載小説のためか、やや冗長な感は否めず。福祉事務所で働くケースワーカーたちを題材にした連作『死神』もまぁまぁだった。

好きになったのは『女たちのジハード』がきっかけ。

女たちのジハード (集英社文庫)

女たちのジハード (集英社文庫)

あと、『愛逢い月』に収録されている司法試験を目指していた夫が、中華料理のコックになり……。という話が一番好き。

愛逢い月 (集英社文庫)

愛逢い月 (集英社文庫)