ざっくり言うと↓
カリフォルニア大学が、多様性のあるキャンパス実現のために、受験生に性自認や性指向を尋ねているよーという話!
カリフォルニア大学とは?
カリフォルニアの公立大学には、カリフォルニア大学(UC)システムと、カリフォルニア州立大学(CSU)システムがあります。
UCシステムははカリフォルニアに十校あって、日本で有名なUCLAやUCバークレーなどもこの一つ。日本だとUCシステムの大学の知名度が高いように感じていますが、カルステイトと呼ばれる後者にもとっても優秀な大学がたくさんあります!←関係ないけど、日本で取り上げられる大学ってスタンフォード・ハーバード・イェールとか大体相場が決まってるんだけど、他にもよい大学いっぱいあるんだよね!でも日本で言っても「どこ?知らない……」ってなる。
性別欄が6つに!
この秋からUCの入学願書の性別欄の記入で6つの性自認が*1を選べるようになりました*2。))これまでも同様の取り組みをしていた大学はありますが、UCシステムは約二十三万人以上の志望者がいるため、大きな影響があると言われています。
質問はこんな感じ。
あなたは自分自身のことをどう表しますか?(一つ選んでください)
もちろん、この質問は「トランスジェンダーならそう申告しなきゃダメ!」という趣旨のものではあく、あくまで自由申告。自分のことを「トランス女性」と自認している人はそう言ってもいいし、単に「女性」と書いてもいいし、「ジェンダークィア」と書いてもいいんです!
ちなみに、性的指向を尋ねる質問もあり、こちらには「異性愛者・ゲイ/レズビアン・空白(自由記入欄)」が用意されているそうです。「その他」や「自由記入欄」があるのはいいですね。
大学の広報によれば、これはあくまで志望者の属性を知り、将来的の大学運営のために利用するための質問であり、入学の選考プロセスには影響がないとのことです。
多様性に取り組むカリフォルニア大学
UCシステムでは、他にも多様な学生のためのキャンパスつくりに取り組んでおり、2014年からは学内の記録を法律上の名前だけでなく、本人が望む名前で表示できるようにしたり、ジェンダーニュートラルな施設(例:ユニセックストイレ)の建設などを進めているそうです*3。
わたしは、性自認や性指向を申告しろと言われたり、登録されたりすることは個人的には好きではありませんし、「多様性の取り組み」はその性質上、「大勢の人が必要としてるからやる」ものではないと思っています。しかし、現実的には組織や行政がある施策を行う際「これを必要とする人はどれくらいいるのか?」というのを「数」で出さないと、具体的な取り組みがしづらいのも、理解できます。今回の動きもそういう「準備」のために必要なものなのだと捉えています。
多様性への取り組みが、今後も広がっていくことを願います。
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