もう、彼女たちと知り合って何年経つのだろうか。
芝生の上に毛布を広げ、ウォッカをたっぷり注いだフルーツパンチを食べながら、ふと目の前にある彼女の後頭部に長い白髪を見つけた。しかも、2本。
「わぁ、クレア、年、取ったね!見てよこの白髪!」
思わずそう大声で茶化そうかと思ったけれど、飲み込んだ。
出会ってから、これまで、皆少しずつ変わってきた。付き合う相手も、仕事も。住む家も。ビザも。国籍も。
平日でも飲み回っていた昔。車をぶつけた過去。レイブに行ってイェーイ!ってなったこともあったね。変なデート相手に引っかかって皆で笑い話にしたり。
そんな年月の重みを感じて、何かグッと来てしまった。