ギリシャの国会は、今月、シビルパートナーの改正のための投票を行います。2008年に作られたこの法律は、現在同性カップルを明確に排除していますが、今回の改正が認められれば、同性間でのパートナーシップが保護されるようになります(参考記事)。
首相のチプラスは、一部政党の反対を押し切り、同性間のシビルパートナーを認める方向へ動こうとしています。それに対して、ギリシャ正教会の主教Ambrosios of Kalavrytaは同性愛を「自然のなかの変態」と呼び、強く反対しています。
ギリシャは2013年に、ヨーロッパ人権裁判所より、同性カップルの権利を保護していないことに対する罰金の制裁を受けています。今、EUで、同性間のパートナーシップを保護していないのは、ギリシャとラトビアだけです。
また、ギリシャで、この法改正が通ったとしても、養子縁組や子どもに対する権利の麺では同性パートナーの権利がまとめられるわけではないので、「まだまだ平等に程遠い」ということです。それでも一歩は一歩。少しずつでもギリシャに住むLGBTが暮らしやすくなってほしいなーと思います。
ホモフォビックな国が多い地中海?
ちなみに、今地中海沿岸では、ホモフォビックな主張をする右派が勢力を伸ばしている国が多く」*1、ギリシャもその一つだそうです。キリスト教の影響が強く、また、経済的困窮を含む困難を抱えている国では、LGBTがスケープゴートにされやすいのかな?という印象です。
↑こんな記事もありました。
ギリシャが今後どうなるのかわかりませんが、なんと言っても「レズビアン」という名前の発祥の地ですから、頑張って欲しいものです。
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