こんにちは!ロサンゼルスでアメリカ人の彼女Fちゃんと暮らしているイチカワユウです!
去年結婚したレズビアンカップルのベビーシャワーに行ってきました。
ベビーシャワーとは
ベビーシャワーというのは…出産の前に、友人や家族が集まって、妊婦に祝福の思いやプレゼントをシャワーのように浴びせるというイベントです。
もともと、ヘテロセクシャルの世界では、女性だけで行うというやや百合テイストなイベントでしたが、最近では男性が参加することも多く、さらに、ビアンカップルとかだと、皆女だし、「女性だけ」とかいうのはよく意味わからないし、とりあえずビアン友達や同僚、家族など皆呼んでやることが多いです。
通常、赤ちゃんにまつわるゲームをやったり、おむつケーキをあげたりします。
最近、日本でもベビーシャワーをやってるみたいですね!
今日のベビーシャワーはちょっと特殊でした。というのは、彼らは妊娠しているのではなくて、フォスターペアレンツ(里親)になった後、その子をアダプト(養子)したいと考えているからです。英語だと「foster to adopt」と言われるものです。彼らは6歳までの子なら受け入れたいと考えているらしいですが、まだどの子が来るかはわからないのです!赤ちゃんかもしれないし、男の子かもしれないし、女の子かもしれないのです。
フォスターケア
生物学的親や、元の家族が死亡や刑務所に入って世話をできなくなった場合や、虐待・ニグレクトなどの場合に世話をするもの。
一時的なものが多く、結果的に、生物学的親や、元の家族の元に帰ることが多い。
法律的な親子関係は生まれない。
フォスターペアレンツには、経費の支払いが行われる。
アダプション
法的な親子関係が生まれる長期的なもの
大体300万円〜500万円かかる(2010、2011年のアメリカのデータ)
フォスターケアとアダプションの共通点は、どちらも、生物学的親や、元の家族が世話できなくなった子供に対して、必要な養育環境を与えるというものです。
しかし、上に書いたように、期間と、法的権利の有無が大きな違いです。
初めにフォスターして、その後、元の家族が世話できない状態が続くなどした場合、裁判所の決定により、フォスターペアレンツが、法的に親となるというのが、わたしの友達が狙っている「フォスタートゥーアダプション」です。
今日のベビーシャワーは、テーマが、ファインディングドリーでした。子供部屋も、ドリーのテーマでセッティングされていて、 準備万端でした。
ドリーとか、海の仲間たちのテーマは、程よくジェンダーニュートラル。女の子っぽくも、男の子っぽくもない。
そして、ドリーの声はエレン・デジェレネスだし、ドリーの中には、ピクサー/ディズニー初のレズビアンカップルが登場したと言われているし、何より、『ファインディング・ドリー』の表テーマは、家族愛であり、家族を見つけると言うもの……なんか、ものすごくぴったりだよねーってうるうるしました。
養子/里子として育った有名人
今日のゲームは、セレブリティのなかで、誰が養子/里子として育ったか?というものでした。その後わたしも調べてみたのですが……
- フェイス・ヒル
- ビル・クリントン
- マリリン・モンロー
- スティーブ・ジョブズ
- サラ・マクラクレン
- ジョン・レノン
- ネルソン・マンデラ
- ベーブ・ルース
皆養子/里子として育ったんですね。ビル・クリントンは生まれる前に父親がなくなり、祖父母に養子に取られたとか、個別の事情はありますが…….。知らなかったです!
他にも、今回の件で、フォスターケアとアダプションの違いや、フォスターペアレンツややってきた子供に対して言ってはいけないことなど、いろいろ学べました。ちょっとシェアしますね!
フォスターペアレンツに言ってはいけないこと
「本当のお父さん/お母さん」的なこと。子供の世話をしている間は、フォスターペアレンツも本当のお父さん/お母さんとしてやってるのに、「本当の」とか安易に言ってしまうのは「あなたたちは偽物の親」というニュアンスを持ってしまう。「産みの親」「生物学的親」という言い方をした方がよいみたい。
また、フォスターペアレンツは、面倒を見て、子供と絆が生まれたところで、子供が元の環境に戻るために、別れなければいけないことがあるけれど、それに対して「よくできるよね」「わたしだったら無理」など、寄り添っているつもりで、心ない言葉をかけない。フォスターペアレンツにとっても、別れは辛いことなので。
養子/里子に対して言ってはいけないこと
生物学的な親の悪口など。問題を持っている場合が多い生物学的な親だけれど、他人からなんだかんだ言われるのは嫌ですよね。あと、フォスターケアの場合は、子供が元の環境に戻ることも多いのでなおさらです。
さらに、法的な親子関係がなくなる養子においても、最近では、子供にとって生物学的な親との関係を保つことが大事であることがわかってきています。なので、多くの養子エージェントでは、養子自身が大人になった時は、生物学的な親に接触したりできるようなアレンジメントになっているそうです。
※上の情報は、アメリカ(カリフォルニア)での事例を元に書いていますが、間違っている場合もあります。なお、法律などは住んでいる地域や時代によって変わります。
日本の制度については、よくわからないのですが、フォスターケアと類似の里子制度は存在し、男女共に、既婚・未婚問わずにフォスターペアレントになれるそうなので、興味ある方は調べてみてくださいね。
クィアファミリーというと、どうしても人工授精!とか卵子提供!とか代理母!とかそっちが注目を浴びている気がしますが、養子や、里子などの制度にももっと注目が集まってほしいです。
子供を産んだり、養子縁組をできなくても、子供を育てたいという人には「里親制度」もあることを知ってほしい。男女問わず、既婚未婚も問わない。 / “里親制度とは?種類や条件は?メリット・デメリットと体験談まとめ [ママリ]” https://t.co/6P3nLITdmy
— イチカワユウ (@yu_ichikawa) August 5, 2016
里親は、聖人ではない。里子はやがて、生みの親の元に帰る。でも里親のところにいる間は「本当の子供」。里親として子供を養育することは困難なことだ。里親に必要なのは、批判ではなく支援。 / “What Foster Parents W…” https://t.co/xk4z5YZfdd
— イチカワユウ (@yu_ichikawa) August 6, 2016
わたしは「もし」子どもを育てるなら、既に今救いが必要な多くの子どもたちの助けになるために里親や養子制度を使いたいと思っている。 / “Adoption stories - AdoptUSKids” https://t.co/J7ld3F4Oew
— イチカワユウ (@yu_ichikawa) August 6, 2016