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アメリカで働くレズの徒然

パブロ・ピカソとディエゴ・リベラ:二人の天才アーティストの友情

ロサンゼルスのおすすめ美術館LACMAに行ってきました。一番のお目当てはパブロ・ピカソとディエゴ・リベラ(1886-1957)の二人をフィーチャーした展示です。

Picasso and Rivera: Conversations Across Time | LACMA

ピカソも、リベラも、有名なアーティストですが、その二人の組み合わせを一瞬意外に感じてしまいました。ゴッホとゴーギャンの交流や、印象派の画家たちの友情は比較的有名ですが、天才肌でキュビズムの印象が強いピカソと、壁画のリベラ?って。

MEXICO Private Swap

わたしは、メキシコシティのベジャス・アルテス宮殿(メキシコ国立芸術院)を訪れた際に、シケイロス、オロスコ、タマヨ、そしてリベラたちの壁画作品を鑑賞したことがきっかけでメキシコ壁画運動を知りました。その時、その規模と緻密さ、力強さ、そして政治的活動と密接に結びついたアートに大きな衝撃を受けました。大胆なのに、細かいところまで書き込まれ、いくら観ていても見飽きないような豊かな物語を含んだ壁画に圧倒されたのです。

それ以来、リベラといえば、壁画!!(後はフリーダ・カーロの夫とうゴシップ的興味w)というイメージだけでいたのですが、実はリベラは若い頃(1913年〜1915年)にスペインやパリに留学して、ピカソやブラックなどのキュビズム派との交流があり、自らもキュビズムの作品を数多く製作していたんですね。ピカソとの文通書簡なども残されていました。考えると二人は同時代に活躍していたわけです。

その後、キュビズムのバックラッシュのためか、二人は古典主義的な芸風に戻り、リベラはメキシコに帰り、政府のために壁画製作を手がけるようになるのですが、二人の偉大なクリエイティビティの交流にはゾクゾクしました。

どちらかというと小規模な展示でしたが、興味深いので、ロサンゼルス近郊の方は、ぜひ足を運んでみてください。

他にも面白い展示があったので、それについては改めて書きますね!

yuichikawa.hatenablog.com