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12月20日、スロベニアの国民投票で、同性婚を認める法律に反対多数の結果が出ました(参考記事)。
スロベニアは今年の3月に、結婚を「男と女の結合」から「2人の結合」に変更し、同性カップルによる結婚及び養子縁組を認めていました。その後、この法律は「子供に悪影響」とする反対活動が起こり、8万人の署名が集まったため国民投票が行われることとなりました。ボルト・パホル大統領及び、ミロ・ツェラル首相は、法改正を支持する「YES」への投票を呼びかけて、またEUも、加盟国が同性婚を認めるよう働きかけているのですが結果は、63%が「NO」で、「YES」は37%。これによって、3月の法改正はなくなり、以前の法律に戻ることとなりました。スロベニアには2006年から同性カップルパートナー制度があるため、同性カップルはこちらを引き続きを利用することができますが、養子縁組はできなくなります。
同性婚が多数決で認められること自体珍しい
そもそも、スロベニアが「国会」で同性婚を認めたというのからして、結構珍しいことでした。世界中を見ても、同性婚の多くは「裁判」による違憲判決という形で実現しています。カリフォルニア州も一度は司法判断により同性婚ができるようになったあと、住民投票で否定されています。
同性婚を含む少数派の権利保障を、多数派の決定(しかも国会の討議すら経ないもっともプリミティブな「住民投票」!)に委ねるのは、ことの性質上あまりそぐわないんじゃないかなーと思っています。少数派の権利を守るために、司法には頑張ってほしいところです。