#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

ソイレントのCEO、刑務所入りの危機!

ソイレントのCEO、ロバート・ラインハートに対して、警察が動き出しました。

……といっても、「食事から解放される」粉と液状の食べ物ソイレントについての話ではありません。

ソイレントについては、こちらの記事をご覧ください。

ソイレントCEOの奇妙な「エコ実験」

ソイレントのCEOであるラインハート、28歳のCEOは、かなりの変人で、ダウンタウンの郊外であるリンカーンハイツにある丘の上の場所(フラットトップと呼ばれています)の土地を21300ドルで購入し、真っ赤なコンテナを設置したのです。理由は、「エコホーム」であり「サスティナブルな生活のための実験」ということだそうです。究極のミニマリスト実験といったところですね。

container life

A photo posted by Robert Rhinehart (@robertrhinehart) on

しかし、ロサンゼルスでは、土地の利用方法は厳しく定められています。居住用や商業用などそれぞれにゾーニングが決まっており、許可を取る必要があります。また建物の安全基準などにも従う必要があります。しかし、ラインハートは、小さいことでいちいち許可を取らなければいけないロサンゼルスのシステムに苛立ちを感じていたそうです。

LA Timesによれば、当初はこのコンテナはさほど嫌がられていたわけではありませんでした。近隣はアーティスティックなエリアでもあるため、「一時的なアート・インスタレーションかと思った」と思った住民もいるそうです。

しかし、実際には、ラインハートはここで生活したわけではなく、ほとんどこの場所にはいませんでした。放置されたコンテナは、瞬く間に、お酒を飲んだり、イチャイチャしたり、ドジャースタジアムでの花火を見るためのスポットになってしまい、人がたむろし、グラフィティとゴミなどが溢れ、かなり奇妙な雰囲気になってしまったため、近隣住民は治安の悪化について苛立ちを覚えていたそうです。

Inside a big #red #shippingcontainer up in #lincolnheights, covered in #graffitiart . This is #DTLA !

A photo posted by Sasha Valentene (@sashifly) on

ラインハートは、独立記念日の時は、ラインハートは豚の丸焼きパーティを開催。ソイレントだけで暮らしていける!とかやってた彼なんですけど、いったい、どうしちゃったんですかね?

その後、市が彼に対して裁判を起こし、刑事罰を求めました。

ちょっと雲行きが怪しくなってきたところで、わたしも一度見に行きたいと思っていたのですが、ここで、ラインハートは、赤いコンテナを撤去。近隣住民に対して、謝罪文を発表しました。

先週にかけて、フラットトップヒルにある、私の輸送用コンテナプロジェクトについてのレポートがありました。それ以降、わたしはコンテナを撤去し、土地を市の建築安全基準に合うような形にしました。不愉快な思いをさせてしまった地域住民の皆様に心より謝罪いたします。

初めての不動産オーナーとして、あのコンテナは、サステイナブルな住居の実験のつもりでした。将来は、市や地域の規制について充分調査して従うよう努めます。フラットトップヒルは、ロサンゼルスの宝であり、わたしはこのコミュニティと地域に対して前向きな貢献のみをするつもりです。

……って彼、不動産を所有するの、初めてだったんですね!意外!しかし、9月には裁判が控えており、こちらの結果によっては、2年間の収監および4000ドルの罰金の可能性があります。

ラインハートだけじゃない。お騒がせな起業家たち

奇妙な建造物が原因で、近隣住民とトラブルを起こした起業家はラインハートだけではありません。ナップスターの共同創設者シーン・パーカーは、自身の結婚式のために、ビッグ・サーで偽の遺跡を建造し、巨木の周りに池や階段を作るなどして、2億円以上の罰金を払うはめになりました*1

また、Facebookの創設者であるマーク・ザッカーバーグは、ハワイのカウアイ島で、広い敷地を買い占め、高さ2メートルにも及ぶ壁を建設中。海の景色や海風を感じられなくなったという近隣住民の怒りをかっているという現地紙の報道がありました*2

こちらは、特に許可に違反したとかではないのですが、ちょっと残念な感じ。

起業家にかぎらず、成功した著名人は、ナルシストだったり「普通の人たちが守らなければいけないルールを、自分は守らなくてもいい」と考えてしまう傾向があるそうです。常識では考えられないような発想が求められるビジネスにおいてはその変さが強力な武器にもなりますし、傍から見る分には面白いのですが、実際一緒に働くとか、側で暮らすとなると、いろいろ大変ですね。