スターバックスは、発祥の地シアトルで、警察と協力し、虹色の「安全な場所」ステッカーをシアトル中の97店舗に貼り、約2000人従業員をトレーニングすことを発表しました*1。これはLGBTに対するヘイトクライムの犠牲者を保護するためのものであり、被害者から助けを求められた場合、スタッフは警察に迅速に通報し、犠牲者は警察の到着するまで店内で避難することができます。
交番的な感じですかね?アメリカはあまり困った時に駆け込めるような交番がないので、道端で絡まれたりした場合、はっきりと、こういう「安全な場所」と宣言がなされた場所があることは、心理的にも効果があるかもしれません。
スターバックスがこのような試みをするのは初めて。将来的に他の都市でも現地の警察と協力し、同様の試みをする可能性があるそうです。
スターバックスに対してはいろいろ思うところがありますし、警察に行きたくないヘイトクライム被害者もいるわけで、支援方法が「警察に通報」以外に何かないのかとかいろいろ思ったりもします。しかし、大枠においては、スターバックスのような企業が「ヘイトクライムを許さない」というメッセージを発することの社会的意味は大きいと思います。
このマーケティング上手な会社がLGBTを積極的に擁護していることは、以前から有名な話です。本社にレインボーフラッグを掲げたり、ドラァグクィーンをキャストして、ゲイコミュニティを意識したCMを放映したり。CEOが、ホモフォビックな株主に対して「どうぞ株を売って他社の株をお買いください」と発言したこともありました。
今回のスターバックスの試みを受け、ニューヨークの牧師が「スターバックスは、ソドミーの精液で味付けされている」と攻撃するなど、さっそくアンチゲイ勢力からのバッシングが始まっています。スターバックスは、この前もホリデーシーズンに向けたシンプルな赤いカップのデザインが「クリスマスっぽくなさすぎる」と保守派から叩かれていました。
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