オフィスでもホテルでもモールにも大きなクリスマスツリーが飾られる季節になった。 それらのゴージャスさとは比べ物にならないのだけど、スーパーで小さなクリスマスツリーを買った。 生の木で、鼻を寄せるとふんわりスパイシーな香りが漂う。
もう完全に衝動買いである。17ドルくらいだからいいの。
これまで、ずっと、わたしは自分でクリスマスツリーを飾ったことがなかった。クリスマスなんて別に、祝うもんじゃないし。ずっと、アメリカに来てからも「ここが自分の家」って感じたことなかったし。だからデコレーションしたりもしなかった。だってクリスマス終わったら捨てるのにもったいないじゃん?生木じゃない奴買うにしても、1年に一度しか使わないもの普段どこにしまっておくんだ?って思ったし。
でも、Fちゃんと暮らすようになってから、「あ、この人はもしかしてクリスマスツリーを飾りたいのかな?」って思うときがあった。彼女だって、全然キリスト教信者ではないのだけど、多分、アメリカで育った人にとって、クリスマスに大きなツリーがあって、ツリーの下にプレゼントがたくさんおいてあって、ソックスにたくさんいろいろ詰めてあって、みたいのって、子供の頃の幸せな思い出なんだと思う。日本でいうなら、昔夏には、スイカたべて線香花火したね、みたいな。お正月には羽子板で遊んで、みんなでおせち食べて、凧揚げしたね、みたいな。そんな感じなのかなと思った。そうしたら、それをちゃんとFちゃんにまた味わわせてあげたいなと思った。
そこで、クリスマスツリーを買ってきた。
まだ丸裸なので、まずは家の中にあったオーナーメントを一つ飾った。そしたら、今日会社からクリスマスプレゼントがあって、そのなかに金色のオーナメントが入っていた。そういえば、1つ目の赤いオーナメントも、去年会社からもらったものだった。というわけでまだ2つしかオーナメントが付いていないのだが、少しはクリスマスツリーらしくなった気がした。
↑オーナメントとはこうやってクリスマスツリーにぶら下げる飾りのことです。
わたしはこれまであまり知らなかったんだけど、クリスマスツリーのオーナメントは一つ一つに意味がある感じで、例えば、家族のイニシャルがついたものを毎年使い続けたり、祖父母の第から受け継がれているようなオーナメントがあったりする。わたしはそんな大層なオーナメントは持ってないし、高価なオーナメントを買うお金もないし、それはFちゃんも同じ。
でも、オーナメントが2つしかついていない小さなクリスマスツリーを見ていると、「これから2人で歴史を作っていくんだよ」と言われているようで、なんとなく嬉しかった。うちも狭いのでそんなに大層なオーナメントは集められないが、少しずつ集めていけたらいなと思う。
- 作者: パトリシア・トート,ジャーヴィス,なかがわちひろ
- 出版社/メーカー: ビーエル出版
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