#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

「ホモ嫌い」でもいいよ。LGBTの平等な権利保障に賛成してくれるならね!

photo by ... j e r e m y...

ゲイ・アクティビズムにもいろいろあると思うので、あくまでわたしの考えですが……。少数者への差別撤廃を求める人って、必ずしも「ホモ嫌い」とか「気持ち悪い」という「内面」や「感じ方」に干渉しようと思っているのではないのでは?という話です。

いきなり「人の気持ちを変えよう」なんて怖いし無理だよw

相手が、ゲイやレズビアン更にはトランスジェンダーに「気持ち悪い」と感じる気持ち自体にいきなりアプローチしようとしても、難しいし、そこはあえて望んでいません。「内心の自由」って人間のもっとも基本的な権利だとも思いますしね!

でも、同性愛やバイセクシャル、トランスジェンダーについて、現実に存在するのに、学校教育では一切触れられなかったり、トランスジェンダーが安心して使えるトイレが公の場所になかったり、見た目の性別が戸籍上のそれと違うという理由で、就職がなかなか決まらなかったり、パートナーが同性だから結婚が出来なかったり。そういう「社会制度」は不公平だと思います。だから、人の「内心」を変える前に、まずはそういう社会制度自体を平等にすることをわたしは求めています。

LGBTというと「同性婚」ばかり取り上げられがちなのですが、具体的には「結婚できない」以外にも、具体的な不具合がいろいろあって、それは、「人の内心の偏見」からのみ来ているわけではないのです。

知識は持ってほしい。ホモ嫌いな人も、ゲイフレンドリーなあなたにも!

ただ、やっぱり現実的には「ホモって気持ち悪い」と感じる人は、同性愛者やトランスジェンダーの権利保障に反対したりする傾向があります。だから、いくら「人の内面にはタッチしない。社会制度を変える!」と言う方針で活動していても、どこかで「ホモ嫌い」は減らしていく必要性はあるわけです。

んで、「ホモ嫌い」の人の多くは、身近に仲のよいゲイがいなかったり、LGBTに関する情報を主にマスメディアから得ていたりして、無知や偏った情報に基づいて「キモイ」「怖い」というその気持ちが形成されたりします。実際にLGBTの友達がいる人ならわかると思いますが、キモい奴もいれば、さわやかな奴もいます。言われなきゃノンケ(異性愛者)にしか見えない人もいるし、オタクもいるし。性格悪い人も、いい人もいる。LGBTもいろいろで、別に「LGBTだから◯◯」っていうのはないんですよね。だから、LGBTを一緒くたにして「怖い」とか「キモイ」と思っているような人には「まずは知識を持ってほしいなぁ」とは思います。そのためには「まずはゲイの友だちを作る」っていうのはよいかもしれませんね。

しかし、この「知識をつけてほしい」という思いは、別に「ホモフォビア治療」のためではありません。これってホモフォビックな人たちに対してのみではなく、リベラルでゲイフレンドリーな「アライさん」にも思うことです。

セクシャリティーについて「あたしのゲイの友達は」「思うにレズビアンは」と「ぼくのかんがえたさいきょうのLGBTろん!」をごかいちんされている人はよく見かけるけれど、アライさんの無知も、ホモフォーブ(ホモ嫌いの人)の無知も、同じくらい暴力的だと思うのです。

当然わたしもバイセクシャルの人や、ゲイ男性、トランスジェンダーの人など「LGBT」の枠組みにはいるけれど、自分がよく知らないセクシャリティーやジェンダー自認については、無知です。だから、「そんなつもり」はないのに、どうしても差別的な表現になってしまったり、暴力的な対応をしてする時がありました。これからも常に「自分の無知さ」を自覚しながら、学んでいきたいです。

yuichikawa.hatenablog.com

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