未来に住む子孫に対してタイムマシンで「仕送り」をする、というゲーム『TimeMachine』がツイッターで話題になっていたので、やってみました。なかなか面白かったのでご紹介します。
あらすじ
ある日、あなたは自分の部屋に、見慣れない機械が置いてあるのを見つける。それははるか遠い未来とあなたを繋ぐ、物資転送用のタイムマシンだった。 これは豊かな現代社会に生きるあなたと、厳しい未来を懸命に生き延びる子孫の心温まる「仕送りSFストーリー」である……。
感想
遠い未来、赤い空からは硫酸が降り、人工物や植物が人を襲い、ミュータントが跋扈する世界。たった一人生き残った自分の「子孫」とタイムマシンを通じて会話するという世界観が面白いですね。しばらく前に話題になっていた「ひとりぼっち惑星」を思い出しました。近未来が舞台なところとか、ああゆう「かくかく」した文字で通信する感じとか。マネタイズがっつりなゲーム会社のゲームという感じがせず、手作り感満載なところも似ています。
魅力
もうね、これはひとえに子孫の人柄でしょう。
「ご先祖様、ご先祖様」と人懐っこく話しかけてくれ、何を送っても、テンション高く喜んでくれる!仕送りしがいがあるってもんです。
もちろん、子孫の暮らす悲惨な世界を反映し、何か物騒な言葉も多いのですが、そんななかにもそこはかとなく漂うユーモアに癒やされます。
ネットを見ていたら「怖いたまごっち」とかいう表現もあり、うまいな〜と思いました!
また、生きぬくだけで必死な世界に生きる子孫の言葉は深く、豊かな時代に生きるわたしたちが忘れているものを思い出させてくれる一瞬もあります。
しかし、そんなふうにほっこりしていると、突然のエンディングに驚かされますよぉ。ゲフンゲフン。
ここが残念。
というわけで、なかなか気に入っているこのゲームなのですが、残念なところもいくつかありました。
放置以外にやることがなくゲーム性が薄い
まずは、課金要素が一切ないので、時間の早送りとか、広告オフとかそういうことができない。広告はウザくはないですが、エネルギーが溜まるのが遅いので、これは課金で早送りさせてほしいです。
また、以下に述べるように、送るものによって多少未来を変えられるのですが、ゲーム性という点では若干薄いことは否めません。ま、そこがよいんですけどね。
グラフィック
あと、よくも悪くも特徴的なのがグラフィック。このゆるいグラフィックがよいっていう人もいるかもなんだけど、わたしはもっとリアルなグラフィックが好きなので、そこは個人的には残念でした。でもスマホゲームってこういうインディーなゲームが楽しめるのが面白いので、こういう個性のあるゲームはもっとどんどん出てきてほしいですね!
攻略っぽいの(ネタバレなし)
まだまだ全エンドを攻略してないので、攻略というにはおこがましいですが、何回かプレイしてみて、つかめたプレイのコツなどをご紹介します。
送ると未来が変わる組み合わせがいくつかあります。非完全版ですが、こんな感じです。
武器系 → 子孫が身を守れるようになる。
花瓶+花束 → 子孫が安らぎを覚え、生きている実感を得る?他にも観葉植物とか、ゲーム機とかは子孫の精神衛生上よいのかもしれません。
ノコギリ+丸太 → 椅子などが作れるようになる?
空気清浄機 → 空気が少しよくなり、子孫が死ににくくなる。
ドライバー+電池+バール+鍵 = 子孫が「とある物」を発見
犬 → 生物を生きたまま送れることに気づいた子孫があることをたくらむ。
ガソリン+ダンボール+ライターとかは何か起こりそうだったんですが、今のところ、何もなし。もしかして「漫画全巻」とかと組み合わせると何か起こるんですかね?(漫画の束にガソリンをかけて……的な。あまりよい結末な気はしないけどw)
今5ループ目を試しているので、何かあったらアップデートしますね!
子孫のセクシュアリティ?
ちなみに、このゲームをプレイしてて、セクマイ目線で面白いなと思ったところがあります。
子孫くんに送れる物資のなかに「セクシーな本」というのがあります。セクシーな女性の写真が多数掲載された雑誌ということなのですが、これを送ってみると、戸惑ったような反応を見せる子孫。
「言いづらいんだが、俺は……」
「いや、なんでもない。面白いから黙っておくよ」
ということです。
他のやり取りから察するに、これもおそらく子孫がクィアというのではなく、未来という設定ゆえの何かがあるんだと思います(「俺はミュータントの裸の方がコーフンするんだよ」とかね!)。しかしそれでも、「俺自認」のキャラにセクシー女性の雑誌をあてがえば当然のごとく喜ぶだろうという思い込みをズラしてくれる点は面白かったです。
あ、でも調子に乗って二冊目を送ったら嫌がられました。
「エネルギーは無限じゃないんだ。もっと役に立つものを送ってくれ」
だそうです。
三冊目を送ったら、はっきり言われました。
しくしく。
(ええっとですね、ここで言い訳。わたしも嫌がらせのために送ってるわけではありません。セクシーな本は、見返りとして送られてくるお金の量が多いので、手持ちのお金を増やすために、ついつい送ってしまってたのです。しかし、送りすぎには注意しましょう!)
評価
- お手軽度 ★★★★★
- ユニークな世界観度 ★★★★★
- ユーモア度 ★★★★☆
完全に無料ですし、アンドロイドでもiPhoneでも無料でプレイできるので、たまごっちとか放置ゲーが好きな方は一度お試しあれ!