Why ICE doesn't use the word "raid" after immigration arrests https://t.co/LdEIs5P471 pic.twitter.com/lx6pVym3vd
— CNN (@CNN) February 14, 2017
先週から、アメリカでは、移民局(Immigration and Customs Enforcement 通称ICE)による一斉捜査と大量逮捕が行われています。5日間で、約700人以上の移民が逮捕されたと言われます。一斉捜査があった都市はロサンゼルス、シカゴ、アトランタ、サンアントニオ、ニューヨークなどが含まれます。
先日トランプ大統領によって発表された、入国禁止令に続き、このニュース。移民コミュニティはパニックに陥っています。移民局は「逮捕された者の75%は、犯罪者である」と発表していますが、実際の詳細は発表されていません。移民支援団体は、実際には刑事事件を起こしていない者や、微罪の者、さらには過去に移民法違反で送還されたようなケースが「前科」としてカウントされているのではないかと考えています。
KNOW YOUR RIGHTS: What to do if ICE agents show up at your door. #NoBanNoWallNoRaids pic.twitter.com/HOAF5qtYAs
— ACLU National (@ACLU) February 10, 2017
アメリカ自由人権協会(ACLU)はこのような一斉摘発時には、自らの権利を知り、適切な行動を取るように勧めています。
具体的には以下の通りです。
- 移民局がノックしても、ドアを開けず、冷静でいること。あなたには権利があります。
- なぜ、彼らがそこにいるのか尋ねること。もし必要なら、通訳を呼ぶこと。
- もしも中に入れるよう言われたら、裁判官の署名入りの捜査令状(warrant)を持っているか尋ねること。もしも捜査令状があるなら、それを窓越し、またはドアの下から入れてもらい、見せてくれるよう頼むこと。
- もしも彼らが裁判官の署名入りの捜査令状を持っていないなら、彼らの立ち入りを拒むことができませう。何か情報があるのなら、ドアの前に置いておいてくれるよう頼むこと。
- もしも彼らが無理やり立ち入ってきたなら、抵抗しないこと。そして家族の全員に黙秘を貫くように言うこと。
- もしも逮捕されたなら、黙秘を貫き、弁護士と話すまでは何にも署名しないこと。
もっともこの一斉摘発がトランプ大統領の政策の影響なのか、また今後このような摘発が増えていくのかは、まだ不明確です。大規模な移民の摘発は、初めてのことではありません。オバマ政権下の2015年3月にも同様の一斉摘発が行われ、2059人という大量の移民が逮捕されました。ドリーム法案(一定の条件を満たす書類を持たない移民に対し、市民権取得の道を開く法案)に賛成し、書類を持たない移民の若者の強制送還を一時停止すると発表したオバマ前大統領でしたが、実は過去のどの大統領よりも、多くの移民を強制送還していた実績を持ちます。