来年、アメリカ国勢調査が行われます。この周知のための日本語サイトが流れてきて「日本語でも告知しているんだ!」と思ったので紹介します。アメリカは投票やDMVの書類など、かなり多言語化が進んでいますが、日本語対応はない場合も多いので、国勢調査は、かなり多様性に力を入れているプロジェクトだということがわかります。
Census CA | Census California 2020
実は、国勢調査は、アメリカの憲法にも定められているもので、10年に一度、人数を数え、それによって選挙区の人数などを決定するために行われています。他にも様々な制作を決定するために国勢調査の情報は使われます。なぜ国勢調査が重要なのか?という質問については、カリフォルニアのサイトでは以下のような説明がなされています。
カリフォルニア州では、多くのコミュニティが過去の国勢調査で過小評価されたり、実際よりも少なく人数を数えられたりしてきました。実際に住ん> でいる人数よりも少なく数えられたために、カリフォルニア州は資金と代表権の公平な配分を得ることができていません。下の地図で、あなたのコミュニティに過小に数えられるリスクがあるか、確認できます。
移民の多いカリフォルニアのような州だと、英語が不得意だったり、ビザがなかったり…という様々な理由で国勢調査に協力したくない、という人がいるため、マイノリティのコミュニティは過小評価されがちです。また、今年はトランプ大統領が「国勢調査に国籍の質問を入れろ!」と主張したことで、大きな騒動となりました。こちらは、国籍についてのデータが選挙区割決定のために悪用されるのではないか?という懸念や、ビザを持たない移民にとっては、この情報が移民局に流れるのではないかというのは大きな不安になるためです。(結局今回の国勢調査からは国籍についての質問は外されています)。
しかし、マイノリティが国勢調査に答えないと、公式に人数が少ないことになってしまうことで、ますますマイノリティ向けの公のリソースが配分されづらくなる……という負のスパイラルに陥りかねません。カリフォルニア州はそのような懸念に答え「移民局や法執行機関と共有することはできません。また、政府からの福祉の受給資格を判断するために使用することもできません。私たちは皆様のプライバシーを真剣に捉えており、個人情報を安全に保護することをお約束します」としています。
個人情報を政府と共有したくない気持ちはよくわかりますが。日本語を話すカリフォルニア住民の方や、また同性同士で暮らしている方も、ぜひぜひ国勢調査に答えて、アメリカでの存在感をアピールしましょう!国勢調査の調査票は、2020年に郵送で自宅に送られる予定です。