BBC TWOでクリスマスに放映される予定のドキュメンタリー『BBC Two - World's Sneakiest Animals』によると、南アフリカにあるボツワナのオカバンゴ湿地には、まるで雄ライオンのようなメスライオンがいるそうです。このメスライオン「ンマモリリ(Mmamoriri)」は、群れに近寄って来た個体に自分がオスだと思い込ませるようなタテガミや低い吠え声など、オスの仲間と同様の特色を身につけているのだとか。
Drag in the animal kingdom. https://t.co/qNFySGsmY6
— Kris Andres (@andreskris) December 25, 2015
このようなこのライオンは2012年に発見されたこの「ンマモリリ」だけではありません。このエリアにはンマモリリと同じようなライオンが5頭いると科学者は信じています。これは、リーダーであるオスが死んだ時にも、群れが生き残れるようにと進化した結果の現象ではないかと考えられています。
ライオンだけではない、動物界の「性別移行」
似たようなものとして、オスの鹿が角を生やさなくなる現象があります。角を生やさず、オスっぽくなることで、オス同士戦うことなく、こっそりメスと交尾しやすくなるというのです!他にも群れのなかで性別バランスが崩れると、性別移行する魚とか、種の生存のために、一見して性別移行のような現象が見られる例は結構あります。面白いなー!
生物学と社会政策を安易に結び付けるべきではないが興味深い
こういう自然界の性別移行っぽい現象を、人間のトランスジェンダーにパラレルに当てはめるのは難しいと思いますが、こういう例は面白いですね。人間に見られる同性愛とかトランスジェンダーなどの現象や存在は、ヒトという種という大きな目で見たら、どういう意味があるのか、ちょっと考えたりしちゃいました?もちろん、生物学的に意味があろうがなかろうが、私たちが今この社会に存在して生きていることに変わりはありません。だから、普段社会や差別問題について考える時は、あんまりそういう「生物学的な意味」とかを考えないようにしています。←下手な似非生物学を社会政策に取り入れると優生思想とかに結びつきそうだし!しかし、こういうドキュメンタリーで、動物たちがいかに「生存」のために適応・進化していったかを知ると、こういうのはヒトにも起こっているはずだよねーとかいろいろ妄想が膨らんでしまいます。