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アメリカで働くレズの徒然

アップルCEOティム・クック「マイノリティであることは天からの贈り物」

photo by Abode of Chaos

アップルのCEOであるティム・クックが12月20日アメリカのテレビ番組『60minutes』のアップル特集「Inside Apple」に出演。アップルのビジネスや、税逃れなどの疑惑について話すと同時に、ゲイのロールモデルであることについても語りました。

「あなたがマイノリティグループにいる時、そのことで、マイノリティであるということはどんなことかという共感の感覚が持てるようになります。そして、物事を違った角度から見るようになる。私にとってそれは天の贈り物だと思っています」

"When you’re in a minority group, it gives you a sense of empathy of what it’s like to be in the minority, and you begin to look at things from different point of views, and I think it was a gift for me."

ティム・クックは、2014年の10月にカムアウトしました。ティム・クックはプライバシーを大事にしたかったため、公にカムアウトすることを避けてきたけれど、カムアウトした自分のゲイのリーダーとしての影響力は、諦めるには大きすぎることを悟ったのだと言います。

「私はとてもプライベートな人間です。徐々にはっきりとわかってきたのは、もしも私が何か言うことで、他の人を助けられるということでした。そして、私は嬉しく思います。なぜなら、どこかにいる誰か。アラバマ州に住む子供がもしも『もしも(ゲイであることが)彼の限界でなかったなら、それは僕の限界でもないはずだ』って、思って止まってくれたら。いじめられている子供とか、もっと辛い状態にいる誰かが-- 私は自殺を考えている人たちからのメモを貰ったことがあります-- もしも、そのなかの一人にでも触れることができたなら、意味があったことなのだと思います。そしてもしもそれをしなければ、私は鏡のなかの自分を見ることができなかったでしょうね」

“But it became increasingly clear to me that if I said something that it could help other people. And I’m glad, because I think that some kid somewhere, some kid in Alabama, I think if they just for a moment stop and say, ‘If it didn’t limit him, it may not limit me.’ Or this kid that’s getting bullied. Or worse, I’ve gotten notes from people contemplating suicide. And so if I could touch just one of those, it’s worth it. And I couldn’t look myself in the mirror without doing it.”

「自分のことは活動家だとは思わない」とするティム・クックですが、Human Rights Campaignに多額の寄付をしたり、自分の出身地であるアラバマ州でのLGBTを含む反差別法の制定を訴えたりと、カムアウト以来、かなり活動をしていると思います。

フルタイムの活動家でなくても世界一成功している企業であるアップルのCEOがオープンなゲイであるということが、人々に与えている影響は多いと思います。

動画はこちら↓から。ゲイについての話題は8分過ぎからです。

ティム・クックがカムアウトしたブルームバーグエッセイはこちら。かなり熱くて、感動する文章です。ぜひ、一読してみてください!