#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

父親が母親へトランス!その時娘はどう感じたのか?カイリー・ジェンナー「ブルースより、ケイトリンの方が好き」と語る

Cosmopolitan [US] February 2015 (単号)

今年、トランス女性であることを告白して大きな話題になった元オリンピックの金メダリスト「ケイトリン・ジェンナー」。彼女の娘であり、キム・カーダシアンの妹としても知られるカイリー・ジェンナーが、エレン・デジェネレスとのインタビューで、ケイトリン・ジェンナーへの思いを述べました。

会話の抄訳は以下のとおり。

エレン「あなたのお父さんは、ブルースでしたが、今はケイトリンです。あなたのような若い女性にとって、この移行は、受け入れるのが大変だったのではないでしょうか」

カイリー「わたしはほとんどのことについて人に気持ちを表現するタイプだけれど、このことについてだけは、あまり気持ちを言ってなかった……家族はそれについて、何だか喜んでいたみたいだけど。今こうして過ぎてみると、今のほうが、正直いってものすごくいいと思っています」

エレン「ケイトリンの方が好き?」

カイリー「(笑いながら)ブルースより、ケイトリンの方がずっと好き」

エレン「それはなぜ?」

カイリー「メイクアップとか洋服について一緒に話せるし、もっとコネクションを感じるから。でもそれだけじゃなくて、家庭の中に大きな秘密がもうないということを感じるの。ずっと家族のなかに大きな秘密があった……でも本当は、ずっと知っていたの。わたしが6歳か7歳の時、当時はブルースだった彼が、女装をしているのを見つけてしまったので。もう長い間、家族は気づいていたんです。でも、そのことについてちゃんと話したことはなかった」

エレン「ちょっと待って。昔からそうだったのなら、以前はメイクアップについて語りあうことはなかったの?」

カイリー「本当言えば、前も、女友達と遊んでいる時に、ブルースが来て『何の話をしているのー』なんていって冗談を言い合うことはあったけれど……今はもっと一緒に遊ぶようになった。秘密はないし、本当に彼女は自分らしい人生を送っています。(拍手)そして、わたしはそれって素晴らしいことだと思う。

あと、わたしは、同世代にとっての『例』になりたいんです。わたしはこれって素晴らしいことだと思うし、わたしが受け入れている姿勢を見て、同世代の男の子や女の子が、同じように考えてほしいのです」

エレン「あなたは親がトランスしたたった一人の子どもではなく、たくさんの子どもたちが『親のトランス』を経験しているわけです。だから、よいことですね。多くの人々は、若い世代はこういうのが大丈夫だと考えているかもしれませんが、同時にこれは、混乱することでもありますよね。あなたのお父さんが今では、お父さんではない。つまりお父さんを失うということですから……」

カイリー「でも正直そうでもないんです。彼女は同じ人間で、ただ外見が違うだけなのです」

次世代のセレブ、カイリー・ジェンナー

さて、カイリー・ジェンナーは、『Keeping Up With the Kardashians 』というリアリティー番組で有名になったカーダシアン=ジェンナー一族の一員。ケイトリン以外にも、クロエ、コートニー、ケンダル、など家族は皆有名人ですが、実はそういう家族の知名度抜きに、今、アメリカで断トツの知名度と影響力を打ち立てつつあるセレブリティです。

まだ18歳なのですが、非常に確立された自己を持ち、生まれた時からインターネットやデジタル機器に親しんでいる、いわゆる「デジタル・ネイティブ世代」のセレブなのです。ファンとソーシャルメディアを通じて、直接の深いつながりを持っていることでも知られ、彼女の公式アプリは、公開初日に60万ダウンロードを記録し、iTunesストアのランキングで1位となっています(このアプリはダウンロードこそ無料ですが、コンテンツを見るためには月額2.99ドルの購読料がかかります)。

このような「次世代型」のセレブ、カイリー・ジェンナーが「親のトランス」体験をオープンに語ることが、彼女のファンをはじめ、多くの若者によい影響を与えてくれればよいなと願います。

↑アマゾンのオリジナルシリーズ『トランスペアレント』もロサンゼルスを舞台に、中年のお父さんがトランスし、家族の皆(これがダメ人間ばかり……)へとカムアウトしていく物語です。 初回は無料で観られるので、ぜひ!

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