#あたシモ

虹の向こう側

消え行く「コロンバスデー」に反対するイタリア系住民

子供の頃「アメリカ大陸を発見した」コロンブスの偉人伝を読んだ人は多いかもしれない。最近はアメリカ大陸到着になっているらしいが。アメリカでも、コロンブスがアメリカを「発見」したとされる今日は、連邦の休日になっていた。←だから今日はマーケットが休みだったのだ。

しかし、近年はアメリカ大陸を「発見」したという見方はあまりにヨーロッパ人からみた一方的なものであり、アメリカに住み続けてきた先住民を無視するものであるという批判が主流となっている。

コロンバスデーという休日をやめ、代わりに「先住民の日(Indigenous Peoples' Day)」や「ネイティブ・アメリカンデー」に変える地方自治体なども出ている。まだまだ小さな動きだが、将来的には全国的にこの動きが広まるような気がしている。

まあ当然だよねって感じなのだが、驚いたのは、これに反対するイタリア系アメリカ人がいるというのだ。そもそもコロンブスデーを祝日としたのも、イタリア系議員の働きかけによるものだったという。「えっ、コロンブスってイタリア人なの?スペイン人かと思ってた」と思って調べてみたら、どうもイタリアのジェノバ生まれで、その後ポルトガル、スペインと渡り歩き、渡航のための資金集めをしたという。しかし、コロンブスの出自には、諸説あり、必ずしもイタリア人とは言い切れないところもある。それでも、イタリア系アメリカ人にとっては、コロンバスデーはイタリア系のルーツを祝うものであり、それを「先住民の日」とするのは、イタリア系の住民を軽視しているように感じられるのだと。「コロンブスがいなければ今日のアメリカはなかった」と主張してるのだという。もちろん全員ではなくて、イタリア系アメリカ人のなかにも「自分たちの過去に間違いがあったことを認める」と言っている人はいる。

コロンブス、そして、それに続くヨーロッパ人が、アメリカ先住民にしたことを考えると、私もコロンバスデーを祝日として祝うのには違和感バリバリである。その感覚はアメリカ人に広く共有されているのかと思っていたので、「そういうレベルでのナショナリズムがまだ強く残っているのか!」という驚いた。自分のルーツを祝福したいとか、同じXX人だからといって誇りを感じたいという思いは、意外と多くの人たちが根強く持っていて、だからこそ、いろいろな問題で「歴史認識」は問題になるのかなーと感じた。