#あたシモ

虹の向こう側

署名サイトに署名するだけではダメ

アメリカの政治の世界で9年間ほど働いていた人が語っていたのだが、Move.onやChange.orgなどの大規模署名はあまり効果がないようだ。さらに言うと、ツイッターやフェイスブックなどの投稿したり、道端の抗議デモに参加したりすることも。これらは個人的な満足は与えてくれるかもしれないけど、政治家個人を動かすのにはあまり役に立たない。

 

アメリカの政治家に対してはよく、「電話して、XX法案に反対してください」とメールや電話をすると言う働きかけがなされる。しかし、政治家サイドからすると、一番効くのは、個人的な名前や地元の地名を出して個人的な手紙を書くことのようだ。僕の名前はマイケルで、あなたの選挙区の町に住んでいて、親友のフィリップはゲイなのだけど学校でいじめられていて心配なのですとかなんとか。この時、手紙が手書きだと、注目度はグッと高まる。さらに、返事がないのなら、フォローの手紙を書き、このことを地元のニュースにしてもらうとか、自分のブログで書きます、と言うと、さらに行動をしてもらえる可能性が高まる。

 

クリックひとつでメールが送れるツールとか、署名サイトというのは、何万通集まっても「一票」程度にしか考えられないようだ。

 

この話を聞いていて、日本でも似たようなことを言っている政治家がいたことを思い出した。

 

今手元に資料がなく、はっきりとは引用できないのだが、政治家に対して働きかける時、名前を出して対面で面会を申し込み、面と向かって請願して話すことの重要性と、それをする人の少なさや、ネット上で匿名やハンドルネームで発言することの無意味さみたいな内容だったと思う。

 

確かに「政治家に働きかける」と言う側面に限れば、インターネット上での投稿やリツイート、署名サイトで個人情報を晒すことには、あまり意味はないというのは事実なのだろう。

 

それでも、「政治家に働きかける」というロビイングっぽいやり方だけが社会運動のやり方じゃない。人々に知識を提供したり、考え方を伝えたり、仲間を探したり……そんな色々な側面でインターネットは役に立つし、法廷闘争という方法だってある。

  

またロビイングっぽいやり方には密室政治になりやすく癒着が生まれやすいとか、そもそも草の根型活動と比較するとそれができる立場の人たちが限られているため、一部の利益の代弁になりやすいとか、色々問題もある。

 

政治家に対して、「より効く」伝え方を学ぶのはもちろんのことだが、それ「だけ」が正しい唯一の社会運動のあり方とは思わないし、様々なやり方をする人がいてもよいのだとわたしは思っている。