今、ずーっと聴いてるのがMUSEの新アルバム『ドローンズ』!いやー、これ、めっちゃ傑作ですね!
人間を非人間的なマシンにしてしまう軍国主義を始めとする社会の制度に対して鋭い批判が投げかけられている。というわけで、ちょっとやってみました。全曲レビュー!
Dead Inside / デッド・インサイド
骨太ながらキャッチーなシングル曲。 外見は素晴らしい人のように見えるのに、内部は冷酷に人を殺し続ける人々。救われたいと願いながらも最後は同じような存在になってしまう男の叫び。
[Drill Sergeant] / 【ドリル・サージャント】
ドリルとは軍隊の訓練のこと。 「サージェント」に対して、思考停止しているかのようにと絶叫で応え続ける人の姿は、次曲「サイコ」への批判的な前兆である。
Psycho / サイコ]
ハネるビートがキャッチーなロック曲。マリリンマンソンを彷彿とさせるインダストリアルっぽさと、こってりとしたブルージーさのからみ合いがセクシー!また公式ビデオに歌詞が掲載されている点からも、彼らのメッセージ性へのこだわりが見て取れる。わたしの一番のお気に入り!
Mercy / マーシー
マーシーとは「慈悲」のことである。ヘビーなこれまでの曲と一転、軽く、開放的な曲調。
Reapers / リーパーズ
メタルっぽいギターの速弾きから始まるややヘビーな一曲。「ドローンに殺される!」と逃げまくる主人公は「嘘とペテンで支配する!」かなり直接的な戦争批判を繰り広げる。歌詞をビデオはドローンから逃げまくる人間の姿を捉えている。メリハリがあってPOP!
The Handler / ザ・ハンドラー
切々と歌い上げるやや哀愁の漂うメディアムテンポのロックナンバー。ベースもギターも聴かせどころ多くていい感じ!ハンドラーとは、操縦したり、支配する人いう意味。お前はオレの抑圧者。オレはお前の命令に従わざるを得ない、お前はオレの「操縦者」……というところからも、「オレを自由にしろ!お前はオレを思い通りにはできない」という叫びで終わる。Fionaの一番のお気に入りの一曲。
[JFK] / 【JFK】
JFKとは、アメリカの元大統領ジョン・F・ケネディーのこと。スピーチから始まる楽曲は
Defector / デフェクター
JFKのスピーチにつながりシームレスに始まる楽曲はオーケストラ演劇調でクィーンの『ボヘミアン・ラプソディー』を彷彿とさせる。
Revolt / リヴォルト
不吉なサイレンの音から始まるが、かなり王道の明るめの曲調のロック。歌詞も「お前には力がある、我々は反乱を起こせる!」と力づけるような内容。
Aftermath / アフターマス
タイトルのアフターマスは「(戦争や災害が)終わった後・余波」という意味を持つ、静かな楽曲。戦いに疲れ果てながらも、「You will never be alone (お前は決して一人じゃない)」という力強い前向きなメッセージと共に、徐々に盛り上がってくる曲は感動的に終わる。
The Globalist / ザ・グローバリスト
メロウな一曲!
Drones / ドローンズ
賛美歌調の一曲だが、よく聴くと内容は英語であり「ドローーーーン」とか言ってるw 「家にいながらにして人を殺せる無人機」ドローンを静かに批判し、指先の動き一つで遠隔殺人をする人々に対して「あなたの内面は死んでいるのですか?」静かに、しかし、厳しく問い詰める。「アーメン」
不吉な危機を重々しく歌い上げ、抵抗を宣言し、最後は、神々しく終わる。あまりの完成度に言葉もでない。