#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

あなたは16歳で、そしてペドファイル(小児性愛者)だ。誰のことも傷つけたくない。さあ、どうする?

 

今、自分の欲望を行動に移してしまう前に、治療を望むペドファイルへのヘルプラインは存在しない。だから十代の若者は、恐ろしい秘密を抱えたまま、彼ら自身を--そして、自分と同じような人々を--救う方法を見つけなければいけない。

 

-- Luke Marone


http://www.flickr.com/photos/68061227@N00/3632962623

photo by Najwa Marafie  

(以下は今日、すごい興味深い記事を見つけたので紹介する  - あたしが女とする話はシモの話じゃなく人生の話なの

の記事の続きです。

 

You’re 16. You’re a Pedophile. You Don’t Want to Hurt Anyone. What Do You Do Now? — Matter — Medium の抄訳です。どなたか全訳したら教えてください。そちらにリンクはらせていただきます!)

 

アダムがそれを見つけたのは、家族と住む郊外の自宅の二階にある自分の部屋でだった。彼は、その頃もっと速く多くのファイルをダウンロードできるファイル共有ソフトに切り替えたばかりで、彼のダウンロード癖はどんどん悪化していた。そこにはPTHC(プレ・ティーン・ハードコア:子供のハードコアポルノ)という略語を含むファイルが常に流れこむようになっていた。

 

ビデオのなかには、一人の男児が写っていた。髪の色は薄く、一歳半くらいだろうか。彼の小さい裸の体は、動けないように縛られていた。男の体がビデオのフレームに入り、男児は叫び始めた。事態の展開に、アダムは釘付けになり、それからすぐに気持ち悪くなった。彼はビデオに手を伸ばし、再生を止めた。それは、それまでの二年間彼が見続けてきた児童ポルノとは違っていた。それまでは、目にするすべてのものが、子供も楽しんでいることを示唆していたように思えた。しかし、この子は明らかに嫌がっていた。

 

彼は、背後にある硬い木製のツインベッドに移動し、青地に白い雲が描いてあるシーツの上に寝転がった。周りの壁にはバンドのポスターが貼ってある。ベッドのすぐ横には、ホラー小説でぎっしりの本棚がある。棚の上には、チェスと野球のトロフィーが埃をかぶっている。それらを眺めながら彼は、たった観たものを理解しようとしていた。その時感じたものは、怒り、悲しみ、そして混乱だったと、彼は後に語ってくれた。

 

乳児が縛り付けられ、痛がっているのを観たことは、彼が、長い間うすうす感じていたが今となってははっきりと認識しなければならないことを確かなものとした。ビデオに写っていた男は、ニュースで扱われるようなタイプの男だ。アダムは誰のことも傷つけたくなかったが、アダムはどこかで、少しは自分も彼のようなものなのだとわかっていた。彼は十六歳で、ペドファイルで、何かをしなければいけなかった。

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ペドファイルのことときたら、私たちはお決まりの偏見を持っている。公園に潜伏してる奴や、チャットルームにいる肉食獣、それから、怪物みたいな偉くて地位のある(時には信心深い)人物だ。こういう男たちは大抵中年で、何度も懲りずに子供たちを歯牙にかけ……何年もたってからようやく捕まるような奴らだ。でも、それより前はどうだったんだろう?このような衝動は、いったいいつ頃から主張を始めるんだろう?

精神障害の診断と統計マニュアル(DSM)によれば、ペドファイルとは「少なくとも六ヶ月以上にわたり、思春期前(一般に十三歳以下)の子供との性的行為に関わる性衝動や強い性的興奮を引き起こす空想、または実際の行動が頻発している」人間のことだと定義されている。ペドファイルはまた、「 このような性的衝動に従って行動してしまっているか、あるいは、その性的な衝動や空想によって著しい苦痛や対人障害が引き起こされている」そして「少なくとも十六歳以上であり、対象児童よりも、五歳以上年長であること」。

事例によれば、ほとんどのペドファイルは子供たちに惹かれることに十一歳から十六歳の間に気づく。これは、他の性的目覚めと同じだ。私たちの誰にとっても辛い時期だ。そのうえ、もしも小さい子供に惹かれるのだと気づいたら?と想像してみてほしい。目に見えるお手本も、サポート組織もないなかで、若者はどのように折り合いをつければよいのだろうか。ペドファイルに「It Gets Better」はない。ペドファイルは皆、児童虐待者になるような運命なのか?それとも、彼らが子供たちをまったく傷つけないで生きていくことは可能なのだろうか?

私は専門家たちと話し、インターネットでも尋ねまわった。そして、自らの傾向を認め、助けを求めているペドファイルだと名乗る人々たちと出会った。しかし、会えたのは五、六十代の人々で、私はもっと若い人と話したかった。もっと若く、まだ自分が誰であるかを学びながら折り合いをつけようとしているような人々と。私は、彼らに、そんな知り合いがいないか尋ね、数週間後、一通のメールを受け取った。

そのメールにはこうあった。「僕の名前はアダム。十八歳で、子供だけではないのですが、全ての年齢の男の子や女の子(特にとても若い子たち)に惹かれます。僕は、同い年くらいの人を傷つけないペドファイルのためのサポートグループのリーダーです。喜んでお目にかかりたいと思います」

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アダムは、今は二十歳だ(アダムをはじめ、この記事に登場する人々の名前は仮名である)。彼は少しだけ小太りで、茶色い髪はボサボサだ。初めて私たちが彼の性的指向について長く話したのは、彼が、両親と二人の兄と住む家の側の駐車場に停めた彼のポンコツ車の中でだった。そこは、私たちのいつも会う場所になった。車の外では、地元の住民が犬をジープに詰め込んだり、二人の子供たちが父親に止められるまで喧嘩をしたりしていた。

子供に対しての性的衝動について語る時、アダムは目を合わせなかった。しかし、私が見ていないと思った時に、彼はしばしばこちらを盗み見ていた。彼が子供へ惹かれることに気づいたのは十一歳の時だった。学校にいた幼稚園児の男の子が好きになったのだ。廊下でちらっと彼を見かけるたびに、欲望は燃え上がった。十六歳になる頃には、彼の子供への興味はよりはっきりとしていた。彼は三歳から七歳までの男の子、そして、五歳から八歳の女の子に惹かれる自分に気づいた。

 私が彼に、子供のどこに一番惹かれるのかと迫った時、彼は車の座席の中で身じろぎをしたが、とうとうこう答えた。「小さな身体、毛のない足……わかるだろ。そういうものだよ……ほら、小さな性器とか」しかし、肉体的なものより、もっと強い感情的な魅力、「無垢」という概念があるのだと、彼は説明した。「多分僕たちのような人間の多くは、子供に対して非現実的な考えを抱いてるんだと思う。彼らが、まるで、天使みたいって思ってしまうくらいに」そしてこの純粋さというのが、彼の欲望を現実に行動に移すことを阻止していたのだと彼は言う。「僕は子供たちのなかに汚されてしまうだろう純粋さを見るんだ」

だからこそ、彼が観たことのある何にもましてあのビデオのなかの子供が、彼を混乱させたのだった。彼が汚されていることに疑いはなかった。縛られた子供は、男が彼の上で排便をはじめると泣き叫び、その鳴き声も、男が子供の口に排尿をはじめると、やがてもごもごとくぐもった声にとってかわった。「僕はコンピューターの画面の向こう側にいって、そいつを殺してやりたかった」とアダムは言う。「自分の見ているものが信じられなかったんだ」

そのビデオを観た後何がおこったのか尋ねると、アダムは、すぐには児童ポルノのダウンロードをやめなかったことを認めた。彼は、時には数週間も我慢したが、結局はパソコン画面の前に戻ってきてしあうのだった。彼はインターネット中をあさりまくり、「ポルノ中毒」を治す方法がないのか探したが、辿り着いたのは、一般的なメンタルヘルス掲示板だった。「ペドファイルは、何も好き好んでペドファイルになったわけじゃないんだ」と彼は書いた。「僕はこんな好みを持ちたくなかった。こんな好みは持ちたくない。でもそれはここに存在するんだ。そして僕にできることは、ただそれを抑えこむことだけだ」

すぐに投稿する代わりに、彼はベッドに行って、児童ポルノを使ってオナニーをした。「その時は実はそれはいいと思ったんだ。というのは、助けを求める一歩を踏み出したんだからって自分に言い聞かせたんだ」「多分、リハビリ施設に中毒患者が入って、でも最後に一回だけってやるような感じかな」彼は翌日投稿した。

反応はさまざまだった。自分自身の虐待を生き抜こうとしていて、他のペドファイルの告白につきあって助けを差し出そうなんていう考えに我慢できない人もいたようだった。しかし、結局は二人の虐待サバイバー女性が現れた。そして、彼の年齢なら、まだ変わることができるかもしれないと説得した。そのうちの一人は、非常に手ひどく虐待され、その様子をビデオに撮られていたとアダムは信じている。そこで、児童ポルノがどんなに邪悪なものであるかについての会話は時に、彼女の過去のトラウマを引き起こした。「彼女は僕のことを心配してくれた」と彼は言う。「でも、もしも僕が児童ポルノで捕まったら、僕は法律で決められてるどんな罰も受けるべきだって、彼女ははっきりと考えていた」

彼が眠りにつけない時、彼女は何度も朝まで彼の気を紛らわし、彼が児童ポルノを見ないようにと助けてくれた。

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彼のポルノ癖は、もちろん、より大きな問題の症状にすぎない。彼にとって彼の欲望がダウンロードをやめたくらいですぐ消えてなくなるわけでないということを受け入れるには長い時間がかかった。

「長い間、受動的に自殺願望があった。六ヶ月くらい、オンライン以外では助けを求めようとしなかった」

父親が外出していたある夜、アダムは両親の部屋に行き、寝ている母親にメモを手渡した「これ読んで」と彼は言った。ポーラ(仮名)は彼を見上げ、口を開いたけれど、アダムの顔に浮かんでいる表情を見て、気が変わった。メモには「ずっと悩んでいることがある。精神科医に連れて行って欲しい」と書いてあった。息子の悩みが何なのか、ポーラはまったくわからなかった。

アダムが女性のカウンセラーにかかった時、カウンセラーは職業上、母親に告げる義務があるといって、母親にも彼の問題をカムアウトした。母親は夫にも友達にも、自分のカウンセラーにも誰にも息子のことを言えないままきた。アダムはパソコンのハードディスクを取り替え、そこに入っている児童ポルノを全て破壊することにした。

その後、アダムは、ネット上で自分と同じように若いペドファイルを探すことにした。フォーラムにはよく見ると「十代のペドファイルです」という悩みの書き込みがあった。アダムは彼らのメールを送り、徐々にコミュニティを作り上げていった。遠くからはフィリピンからの参加もあったが英語のためほとんどはアメリカとイギリスからだ。今は十六歳から二十二歳のメンバーがいる。八人は男性で、一人は女性だ。彼のグループには二つのルールがある。一つは、子供を虐待したことがなく、そうしたいという考えを持っていないこと。もう一つは児童ポルノを観るのをやめること。参加した時には、まだ観ていても構わないけれど、それを断ち切ると心に決めていることが重要なのだ。

アダムの母親は最近このグループのことを知ったが、彼のような状況にいる人間にとって助けを求めるのは簡単ではないとわかっていたので、その活動を許した。しかし、専門家抜きでそのような活動をしていることに対しては心配もしている。「何かホットラインというか、同じような問題を抱えている若い人に対して呼びかけられるような何かそういうつながりを作る必要があります」

アダムたちのグループは、ペドファイルのための唯一の団体ではない。メリーランドには[B4U-ACT](http://www.b4uact.org)(行動にうつす前に)という団体がある。しかし彼らは、研究団体ではないので、大人と子供のセックスが本質的に有害かどうかはわからないと主張する。プライバシー保護のために仮名を使っているスポークスパーソンのマシュー・ハットンは「私たちはティーンエイジャーと高齢者との間の性的接触は有害でないかもしれないと言うかもしれない過去の研究の存在を認めていますが、私たちは、未成年に惹かれる人々が法律に則って生活することをサポートし、そのために啓発をしているのです」と語る。

この曖昧さはアダムを初め、何人かを居心地悪くさせる。だから、彼はサインアップはしたけれど、あまり活動しなかった。そこから分裂した Virtuous Pedophilesというグループは、今では全米で最大のペドファイル団体だ。ファウンダーのイーサン・エドワーズとニック・デヴィン(共に仮名)は家庭を持つ父親であり、とても厳しく団体を運営している。もしも、誰かが未成年とのセックスは許されることだというような意見を書けば、警告を発し、もしも、違反が繰り返されればグループからは追放される。このグループはまたメンバーも十八歳以上に制限している。

アダムはこの団体での議論にも参加しているが、主には若者を助けることにフォーカスしている。

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記事の全文は以下でお読みください。

You’re 16. You’re a Pedophile. You Don’t Want to Hurt Anyone. What Do You Do Now? — Matter — Medium


児童性愛者―ペドファイル

児童性愛者―ペドファイル