#あたシモ

虹の向こう側

インドの生理事情を描いた映画『ピリオド 羽ばたく女性たち』で胸が張り裂けそうになった

アカデミー賞で短編ドキュメンタリー部門を受賞したネトフリのドキュメンタリー映画『ピリオド 羽ばたく女性たち』を観たので感想です
。

この映画の原題はPeriod. End of Sentence(ピリオド。文の終わり)。英語で生理を意味するperiodは、同時に、句点を意味する。periodは文章の最後を表すものであって、女性学生の教育の終わりを示すものであってはならない…そんな製作者の思いが込められています。

一体どういうことなんでしょう?

『ピリオド 羽ばたく女性たち』のあらすじ

インド、デリー郊外のある村を舞台に、生理をめぐる状況が描かれる。十分な性教育はなされておらず、男子学生はほとんど「生理」という言葉すらしらない。知っていても「主に女性がかかる病気」だと考えている。女子学生は生理というここと自体が恥ずかしすぎて、口にすることすらできない。そんな生理がタブーな状況では、使い捨てナプキンはまだまだ高価で手が届きづらく、女性たちは布を使って経血の処理をしている。

思春期を迎え生理がきた女性学生は、「学校で生理用品(布)を取り替えることができない」という理由で次々と中退していく。

そんな生理を巡る状況を変えたいと、女性たちは安価な生理ナプキンを作る機械を購入し、自分たちの手で作ったナプキンを女性たちに販売していく。それは「ナプキン」を実際に見たこともない多くの女性たちにとって、清潔で快適な生理ライフの始まりであり、また、ナプキンを作る女性たちにとっては、経済的自立への道筋だった。

『ピリオド 羽ばたく女性たち』の感想

「え……インドってこんな感じなのか……」

最初から最後まで自分の無知に打ちのめさせる映像でした。「生理」と口にすることすらできない少女たち、生理について何も知らない(もしくは知らないふりをしている)男たち。同じ時代、同じ星に生まれて行きていても、こんなに違う境遇なんだと、その事実の重みに打ちのめされそうになっていました。

 The Pad Project

もともとこの映画はロサンゼルスの教師のメリッサ・バートンが生徒たちとはじめた「パッドプロジェクト」というのが始まりです。わたしと同様に、同じく生理を巡る状況の違いに衝撃を受けたノースハリウッドにある私立学校オークウッドスクールの学生たちが「安価でナプキンを作る機械」をインドに送るための資金集めをしたことから始まりました。資金集めは、やがて、ドキュメンタリー映画作りのためにも繋がり、この作品ができたのです。

『パッドマン 5億人の女性を救った男』

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この生理ナプキンを作る機械の発明者として出てきているのが、Arunachalam Murugananthamです。彼の物語は、『パッドマン 5億人の女性を救った男』というボリウッドのミュージカル映画にもなっています。(←これもネトフリで観れました!愛妻家の主人公が汚い布で生理を処理している妻の健康を案じて市販のナプキンを手に入れるのですが、高価すぎて家計を圧迫すると使うことを拒否されます。妻に安心して使ってもらえるよう、ナプキンを安く自作しようと苦労する姿がコミカルに描かれています)

 インドだけじゃない「生理を巡るタブー」

さて、インドを舞台にした映画ですが、実は、このような生理を巡るタブーはインドにだけ存在するわけではありません。アメリカにも存在するし、日本でもかなり強いと思います。「生理が恥ずかしいものであり、隠さなければいけないこと」というのは、社会に深く染み付いた概念である気がします。生理に対する考え方が、知らないうちに自分の考えにも制約を与えていたんだと気付かされました。アメリカでも、このパッドプロジェクトを手がけた生徒自身が「生理についてよりオープンに話すようになった」という変化に気づいたそうです。

 女性をエンパワーする作品

これまで「教育」を終わらせる要素とすらなってしまっていた「生理」。生理ナプキンの政策を通じて、生理を解放することは、女性たちがやりたいことをやれるという自由であり、また同時に女性たちに対して経済的な自由を与えるものでもありました。映画の最後では「警察で働きたい」という夢を持つ女性が、生理ナプキンを作って稼いだお金で警察学校へ進学したことが描かれます。とても勇気をもらえました。

「たかが生理、されど生理」

生理を巡ってまだまだ根強く残るスティグマの除去と、女性の地位の向上が、インドだけではなく、全世界でどんどん進んでほしいです!

『ピリオド 羽ばたく女性たち』の評価

  • インスパイヤされる度 ★★★★★
  • フェミニスト度 ★★★★★
  • 希望が持てる度 ★★★★★ 

www.atashimo.com

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