#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

金持ちになる方法 -- あなたにとってのリッチな生活とは?

ネットフリックスでお金に関するリアリティ番組を2本観た。一つは『ハウ・トゥー・ゲット・リッチ 』はお金持ちになる方法、というストレートな題名のテレビシリーズで、内容はお金がもつ力に支配されることなく、上手に管理する方法とは。お金の達人ラミット・セティが、アメリカ各地を訪ね、豊かな生活を実現したいと考える人たちをサポートする、というもの。 お金に問題を抱える顧客たちの状況をラミットが分析し、「あなたにとって『リッチな生活』とは何か?」を考えさせ、「意識的なお金根の使い方計画」を考えさせ、本人たちの習慣を形作っている「お金心理学」 --彼らが無意識のうちに持っているお金についての思い込みについて考えさせるという内容だ。ダイエットをコーチングするリアリティ番組と似ているなと思った。

もう一つは、『Get Smart With Money』というドキュメンタリー。こちらは複数のパーソナルコーチが様々なクライアントの問題を解決していく、というもので、似た形式だが、より落ち着いた形式。

印象的なのはお金に問題を抱えている人の多くが、決して「貧乏」ではないということだ。出場者の中には収入が低い人もいるが、年収が250kドル(1ドル140円換算で年収3500万)を超える人や、他のリアリティ番組で優勝して150kドル(1ドル140円換算で、2100万円!)の賞金を受け取った人、またプロのアメフト選手で、契約金として二億円受け取った選手や、養育費として毎月何百万も受け取っている人もいる。それでも彼らは借金を抱えたり、「銀行口座にちょっとしかない」「娘の学費が払えない」などの悩みを抱えている。その裏には幼少期から刷り込まれたお金に関する意識や、目立たないが経済的に積み重なると大きな浪費壁などがある。

ちなみに、クィアな出演者も複数出ている。同性婚を控えているのにも関わらず「彼氏にクレカの借金があることを言えていない」という悩みなど、悩み自体は、非クィアと変わらないようだが、それでもやはりクィアだからこそ直面する金銭的困難もあると思うし、番組内では扱っていなかったものの、出演者に多様性があるのはよかった。正直わたしと彼女のFちゃんもつきあって長いが、金銭面についてオープンなコミュニケーションが十分に取れているとは言えないし、出演者の何人かと似た悩みを抱えている。

多くのリアリティ番組と同様、『ハウ・トゥー・ゲット・リッチ 』や『Get Smart with Money』においても、時に理解に苦しむ行動をとる出場者を見下したりジャッジして笑ってエンターテイメントとして消費することはカンタンだ。しかし、見方によってはここから多くの学びを得ることもできる。

わたしにとっての『リッチな生活』とは何か?

ラミットが全てのクライアントに聞く質問がこれだ。あなたにとってのリッチな生活とは何か?リッチに生きる、とは何を意味するのか?「豊かである」ことは、単に可処分所得が多いことではなく、それを使ってどんな生活を送り何を実現したいのか、を具体的に考えさせるのだ。

このエクササイズは、まだまだ新年モードの私にとって「響く」ものだった。ので、ちょっと自分でも考えてみた。

自分らしく自由に生きられること。

自分らしくというのには、ゲイであることを隠したり、そのことで職場や友人を失うかもしれない、と恐れずに過ごすことが含まれている。あとは、必要なものを買ったり、医療を受ける時にお金の心配をしないで済むこと。安全でおいしい食材を選べること。「経済的な理由」で意に沿わない政治家を応援しないで済むことなども重要。

家族を旅行に連れていく

日本の温泉旅行でも、スノボ旅行でも、ハワイ旅行でも。1年に一度くらいは1週間何も考えずのんびりする時間をあげたい。

家族に必要なケアをする

例えば家族が留学したいとか特殊な学校に行きたいとなった時、必要に応じてサポートができること。日本の家族にとって大切な時に、そばにいてあげられること。